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結果発表~!

「先輩、ここは?」

『ん?ここは、俺のばあちゃんの店なんだ。』


東大寺先輩のお婆様の?!じゃあ、あの方は!


『ばあちゃん、元気にしてたか!』


東大寺先輩が女性に声をかけた。

やっぱり、鉢植の手入れをしていた方が東大寺先輩のお婆様なんだ!


『珀ちゃん?!あなた、どうしてここに、、。』

『ばあちゃんが元気にしてるかと思って様子を見に来たんだ。』

『そう、、あら?そちらの方は?』

『部活の後輩なんだ!』

「はじめまして!広瀬モモといいます!よよよよろしくお願いします!!」

『ふふふっ、可愛らしい方ね。さぁ、中に入って!美味しいお茶をご馳走するわ♪』


東大寺先輩のお婆様は笑った顔が先輩と良く似た綺麗な方だった。それに、とても優しそう。


『さぁ、どうぞ。裏庭で取れた苺をドライフルーツにしてストロベリーティーにしたのよ。とっても美味しく出来たから飲んでみて♪』

「とても良い香りですね!、、ゴク、、美味しい♡こんなに美味しいフルーツティー初めて飲みました!先輩も思いませんか?!」

『ああ、ばあちゃんの入れる紅茶は世界一なんだ!』

『ふふっ、、お口に合って良かったわ♪良かったらお代わりはいかが?』

「はい!頂きます!」


紅茶の他に手作りのパウンドケーキも頂き、私は先輩とお婆様と沢山お話しして楽しい時間を過ごした。


このカフェは先輩のお祖父様が仕事の引退を期にお婆様と2人で始めたんだって。お祖父様はライラック畑で先輩が話してくれた方と一緒だった。お祖父様が亡くなって一人でカフェを続けるのは寂しくないか聞いたら、お祖父様との思い出が沢山あるから大丈夫と言われた。お祖父様の話をしている時のお婆様の表情がとても優しくて、お互いをとても大切に思ってたんだと分かった。きっと皆が羨むおしどり夫婦だったんだろうな。

それに先輩のインスタも教えてもらっちゃった!先輩のインスタにはあのライラック畑や、学園の穴場スポットから見える夕日とか綺麗な写真がいっぱいアップされていた。それはまるで先輩の綺麗な心を写し出しているみたいだった。


何て、呑気に考えてたら、、うぅ、どうしよ。欲張って紅茶を飲みすぎてお腹が痛い。

「すみません、お手洗いをお借りしても宜しいでしょうか。」



「ふぅ、スッキリした。」

お手洗いの後テーブルに戻ろうとしたら先輩とお婆様の話し声が聞こえた。


『珀ちゃんがここに来てること節子さんは知ってるの?』

『母さんには言ってない。今は海外に行ってるから大丈夫だよ。』

『そう、でも余り無茶はしないでね。ここに来たことが知られたら珀ちゃんが起怒られちゃうわ。』

『ああ、でもそんなの関係ないよ。俺は、ばあちゃんの方が大事だから。』

ヤバい、これ聞いたら不味い感じの話しじゃない?


『あらまぁ、嬉しいこと言ってくれちゃって。其にしても、モモちゃんって本当に可愛いわね!貴方達付き合ってるの?』 え!?何言ちゃってんのお婆様!!

『ブッ!!そんなんじゃないよ!後輩って言ったろ!!』

『でも、好きなんでしょ?』 ワーッワーッ!やめてーー!!


「お待たせしました!!!ハァッハァッ、、。」

『どうしたんだよ、そんなに急いで。』

「い、いえ。先輩、そろそろ帰らないと勉強が。」

『そうだな。ばあちゃん、じゃあ、また来るよ!』


お婆様は手土産に手作りのブレンドしたストロベリーティーの茶葉と、パウンドケーキまでくださった。私がまた来て良いか聞いたら、先輩と良く似た優しい笑顔で「勿論♪」って言ってくれて本当に嬉しかった。


帰ってから直ぐに勉強を始めると、気分転換が効いたのか嘘のように勉強がはかどった。知らずのうちにモヤモヤした気分も何処かへ言ってしまったし。

今日のテストは不安が残るけど、良い1日だったなぁ。それもこれも、東大寺先輩のお陰だ。本当に東大寺先輩様々だわぁ。もしかして、先輩って私の守護神かなんかじゃないの?



テスト2日目。

今日は朝から私の苦手な英語がある。でも、大丈夫なはずだ。苦手意識は前より良くなってる。単語は暗記してるし、ブライアンとの文通で文法も様になってきている。よし、自信を持って挑むのみ!



『よし、初め!』


おぉぉ、解ける!解けるぞおぉぉぉお!!ムハハハハハッ!!我は無敵じゃぁぁぁあ!!!



後日。


ガヤガヤガヤーーーーー

『モモちゃん、テストの結果が張り出されてるよ!見に行こ!』


今日はテストの結果が発表される。多国籍クラス以外の各学年5教科合計上位30名までの名前と点数が講堂前に張り出される。


「うぅ、ドキドキするぅ~。」

『僕たち頑張ったし、きっと名前あるよ。あ、僕の名前あった!10位だ!462点だって!モモちゃんは?』

「私は、えーとっ、あった!に、2位、、。ぐぅっ、、、」


私は494点の2位だった。同一2位でもう1人、学級委員で同じの6組の剛田(ごうだ)武史(たけし)君がいた。やはり1日目の見直ししなかった教科が悔やまれる。6位にはセナ君の名前があった。そして1位は、、伊東だ。

くっそ~~っ、伊東のヤロ~~。しかも、なんと点数は5()0()0()()


500点って、チーートすぎだろ~~!!!何だよ、500点って!!

もう、伊東を越えるのって無理なんじゃね?だってアイツ、勉強しないで500点だからね!


『あれ?隊長!浮かない顔してどうしたの?お、もう張り出したんだぁ。あれぇ、今回は1位を他の人に譲ってあげようと思って見直し全部しなかったのに、また500点だったかぁ、何かすまねぇっす! テヘッ☆』 

クソがぁぁぁあああ!!!


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