部活!
拙い文ですが気楽に読んで頂けると幸いです。 ファンタジー要素が多ので現実では無理がある事も起こります。ご了承の上お読み下さい。
『モモちゃん、先ずは剣道部から見学に行こ!』
「うん、いいよ!その後は私の見学に付き合ってね!」
放課後、私とナヨ君は入部を検討している部活の見学に行くことにした。
『『『メーーン!』』』『『『ドーーーウ!』』』
学校の敷地内にある道場から部員達の掛け声が鳴り響いている。習い事でやっている剣道とはまた、違った雰囲気だ。
『広瀬、小宮!お前達も見学に来たのか?!』
『げ、セナ君。』
「こら、ナヨ君。げって言わないの! セナ君、卒業式以来だね。セナ君も剣道部に入るの?」
『ああ、俺が受験を決めたのもここの剣道部に入りたかったのが理由だからな。顧問の先生がとても尊敬してる人なんだ。っていうか、広瀬と小宮がこの学園を受験してるって知らなかったから入学式で見かけた時ビックリしたよ。』
「何か自慢してるみたいになるのが嫌で受験することユナちゃんにしか言ってなかったからね。私もセナ君を見かけたときビックリしたよ。」
『まぁ、俺も同じようなもんだ。』
『隊長!おっつ~~!』
「伊藤、お前は相変わらずだなぁ。それにお前よくこの学園受かったな、頭良かったっけ?」
『もぉ~隊長、酷いなぁ。俺、全国学力テスト3位だぜ。』
なにーーーーーーッ!!!!
全国学力テスト3位ィィィイ!!!!!!!
「へ、へぇ~、伊藤くんって頭良かったんだ~~ははっ、はははっ。」
私達は暫く剣道部を一緒に見学して、私とナヨ君は次の見学に行くことにした。其にしても伊藤のヤローにはビックリだ。まさかの天才だったとは。
あいつの扱い見直す必要があるな、、、。
『モモちゃん、次は何処に行くの?テニス部?』
「嫌、テニス部はいいわ。」
『何で?気になっるって言ってたんだから見学位行ってみたら?』
「嫌、行ったら最後のような気がするし、巻き込まれる気がする。近付くの危険。」
『じゃあ、何処に向かってるの?』
「ふふふっ、着いたよ!」
シュンッーーーーーーブスッ。
私達が着いたのは弓道部だ。静粛した弓道場には和弓を弾く音と矢が的に当たる音が響く。部員達の袴姿も相まって何とも奥ゆかしさを感じる。
いいなぁ~、素敵だなぁ。
『こんにちは。新入生だよね?』
「はい!見学に来ました。私、1年5組の広瀬モモといいます。こっちは小宮那良君です。宜しくお願いします。」
『私は部長の道明寺 彩音です。此方こそ宜しく。
ゆっくり見学していってね!あっそうだ、もしよければ体験してみる?』
「いいんですか?!お願いします!」
和弓を持ち矢を構えて的に狙いを定める。
ぐぐぐっーーーシュンッーーーーブスッ。
思ってたより和弓を引くのは難しかったけど何とか的に当たった。
「ありがとうございます。見学楽しかったです!」
『初めてで的に当てるなんて、きっと広瀬さんは才能があると思うわ!入部待ってるわね!』
弓道部楽しかったなぁ。
『モモちゃん、弓道部いい感じだったね!もう決めたの?』
「うん。私、弓道部にする~♪」
『ヌオォォォォォオ!!』、、!!!
『そこの1年ーーーん!ちょっと待てぇぇぇぇえ!!!』、、えっ!!何!!
ヤバい!あの人は、テニス部の松平部長だ!!
「逃げろ!!ナヨ君!!」
『えっ、なんで?!モモちゃん!!』
「いいから!私の直感がそう言っているの!!逃げるよ!!」
『ヌオォォォォオ!なぜ逃げるぅぅう!!待てぇぇぇぇえ、待つんだぁぁぁあ!』
怖い!!怖いよぉぉぉーー!!
ガシッ!!
『どうだ、西村!俺だって新入部員候補を連れてきたぞ!!』
私とナヨ君は松平部長に捕まりテニス部の練習場まで連れてこられた。
嫌、正確には拉致られた。
私、見学したいなんて一言も言ってないからね!!!
『部長、本当にこの子達が見学を希望者したんですか?何か凄い怯えてるじゃないですか!』
西村先輩~そうなんです~。この人怖いんです~。今だってほらっ!西村先輩の後ろから「余計な事言うなよ!」って圧が凄っ!!わかった、わかったから睨まないで!
「西村先輩、私達にテニス部の見学させて貰ってもいいですか(汗)」
『...まぁ、いいでしょう。じゃあ、練習を始めるので君達は此処で見学していて下さい。』
ポーーーーン。ポーーーーーン。
テニス部部員達が試合形式で練習している。結構、真面目に練習しているようでレベルは高そうだ。松平部長が、其々のコートに周り「熱くなれよぉぉお!」って騒いでいるのが気になるけど。
『よし!次は俺が相手をしてやる!伊達、杉山準備しろ!』
ダブルスでもやるのかと思いきや、松平部長側には部長1人しかいない。
2対1なんてそんなこと中学生に出来るの?此処の部員だってレベルは高い方だと思うし。
ビュンッーーーパン、ビュンッーーーパン!
凄い!!2対1でも全然負けていない。寧ろ松平部長の方が押している。
それに、何だか、、、。
『どう?うちの部長凄いでしょぉ。あの人はテニスの天才なんだ。顔つきまで変わって別人みたいでしょ?』
「はい。凄く、、、かっこいいです。」
『でしょ!普段だってやり方は強引だし、あんな感じでうっとうしい人だけど、何時もここぞってときは自分の事なんてお構いなしに困ってる人の力になるんだ。そう言う所をみんなわかってるから、何だかんだ言ってもみんな慕ってるんだ。』
西村先輩は優しい眼差しで松平部長を見つめていた。
試合形式の練習は、松平部長の勝利で終わった。
『お疲れ様です、部長。はい、これタオル。』
『お、おう。すまんな。』
西村先輩がタオルを渡すと松平部長は少し照れながらタオルを受けとった。
何か2人の世界だ。皆が其を慈しむように見つめている。
え?もしかして、、BL?これが噂のBL??、、、マジかーーーっ!!
「今日は、ありがとうございました。入部するかちゃんと考えます!」
『おう!待ってるぞ!』
『モモちゃん、結局部活どうするの?』
「ん?う~~ん、正直迷ってる。どっちもすてがたいんだよね~。」
弓道は所作の美しさとか日本文化を身に付けられるっていうのが魅力だし、テニスは健康のために良さそうだ。何より松平部長みたいにスパンっと気持ち良くボールを打ち返してみたい。
『それなら掛け持ちすればいいんじゃない?暫く両方やってみてからどっちかにしてもいいし!』
「え?そんなことで出来るの?」
『先生に聞くだけ聞いてみたら?』
翌日、ダメもとで先生み聞いてみるとすんなり受け入れられた。
生徒の自主性を重んじている学園だからね、経験して決断するのもいいことだってさ。取り敢えず隔日で弓道部とテニス部に参加することで決まった。
「よし、そうとなったら部活でも精一杯頑張ってハイスペック女子を目指すぞ!!」
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