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楽しいお出かけ?

拙い文ですが気楽に読んで頂けると幸いです。 ファンタジー要素が多ので現実では無理がある事も起こります。ご了承の上お読み下さい。

「ブライアン、先ずは手と口を清めるんだよ!

右手で柄杓ひしゃくを持って、こうしてこうして、口をすすいで、もう一度水を左手に流して、最後に水の入った柄杓を立てて、伏せて置けば終わりだよ!」


今日はブライアンが日本に来て初めての休みだ。

私たちは今、ブライアンが行きたいと言っていた神社にいる。

日本で色んな経験をさせてあげたいという事でブライアンの滞在期間の1ヶ月、休みの日の予定は鮨詰め状態で計画を立てた。


今日の予定は、朝早くから近所の神社でお参りして、その後モモちゃんパパに「にゃんにゃん猫の時代村」に連れて行ってもらう。

友達を誘った方がもっと楽しいと思い、ナヨ君とユナちゃんも一緒にね。そして余計な1人、伊藤のヤロー。コイツは運動会以来、私に「隊長!隊長!」と纏わりついてくる。懐いてくる分には可愛いが、大概余計な事をして周りの人は振り回される。

今だって、手水舎の水をナヨ君にぶっかけて遊んでる。こらっ、バチ当たるぞっ!むしろいっそ当たっちまえ!!



『手の清め方一つを取っても美しいね、日本は。』


眩しい笑顔してんなぁ。伊藤とは大違いだ。


「そういう風に言ってくれると嬉しいな!次は御本殿の方に行くよ!」


私とブライアンは時間がないので3人を置いて先に行く事にした。ナヨ君とユナちゃんには悪いけど伊藤の監視役が必要なのだ。ゴメンね。









『そういえばモモ、ここの神社は何ていう神社なの?』


「ここは瀬名ノ神社だよ!」・・・あれ?瀬名...ノ?



『おぅ、広瀬!ブライアン!こんな朝早くどうしたの?』


やっぱりね〜〜。そんな気してた〜〜〜。

瀬名ノ神社は瀬名君の家だった。



『はよっ、セナ!そういえばここセナん家だったな!』

知ってたんかい、伊藤ぉぉお!先に言え!


『そうだ!この後、俺たち「にゃんにゃん猫の時代村」に行くんだ!お前も行こうぜ!』


おい、こら伊藤!余計な事を言うな。今はダメだ。今はダメなんだよぉぉぉお!!


『いいよ!今日は予定も無いし。』

来るんかぁ〜〜〜い!!








『いや〜、モモにこんなに沢山友達がいたとはね!パパは嬉しいよぉ。パパは温泉でのんびりしてるから楽しんでおいで!』


モモちゃんパパの運転で私たちは「にゃんにゃん猫の時代村」に来ている。モモちゃんパパは隣接の温泉で別行動だ。


『隊長!俺、忍者の格好したい!皆んなも着ようぜ!』


お前が一番楽しんでんじゃねーーーよ!メインはブライアンだろうがぁぁ!!


「ぶ、ブライアンはどうしたい?」


『僕も着てみたいな!皆んなで着たら楽しそうだよ!

あっそうだ、女の子は着物なんてどう?』


ブライアンのお望みであればと私とユナちゃんは姫さま、男の子達は忍者の格好に変身した。

前世でもコスプレなんてした事ない。お姫様なんて恥ずかしい。


『凄く似合ってるよ、モモ!日本人形みたいで可愛い!ユナちゃんも可愛いね!』


『本当だぁ!モモちゃん可愛いぃ♡』


「あ、ありがとう、、、」


ブライアンとナヨ君が褒めてくれた。伊藤とセナ君は外でチャンバラごっこを始めている。元気だな!


コスプレしたまま手裏剣ゲームや、時代劇を見たり、天守閣を見物したり、お昼ご飯に江戸時代の食べ物を食べたりして思ってたよりずっと楽しい。

童心に帰ったようだ。見た目は子供なんだけどね。

一応、中身は39歳だからさ、ちゃんと楽しめるか不安もあったのよ。


一通り遊び尽くし、最後に男の子達が忍者修行に挑戦しに行った。私とユナちゃんもやりたかったが着物だから諦めて、お茶と団子を食べて待っている。


『モモちゃん、今日は楽しかったね!私、着物始めて着たんだぁ。着物って可愛いけど歩きにくいんだねぇ。』


「そうだねぇ。下駄とかもバランス取るの大変だよね。何度転びそうになったことか。私現代に生まれて良かったわぁ。」


たわいもない話でミニ女子会を開いているうちに男の子達が帰ってきた。何らやら伊藤がまた悪ふざけしている。「忍法流しそうめんの術」とか言って階段の手すりから滑り落ちてくる。あいつ本当にバカだな。


「ちょっと、伊藤!そんな事したら危ないよ!」


グラッ!

『わぁっ!!』ドンっ!!

「キャッ!!」


伊藤に横から押されて踏ん張るが下駄で踏ん張りが利かなかった。倒れる!!そう思った瞬間誰かの手が私を支えようとして伸びてきてその子諸共倒れ込んでしまった。




ブチュウゥゥ。


「『!!』」


唇と唇が重なり合う。





目の前にいたのは、、、セナ君だ。


「ご、ご、ご、ごめんなさい!!」


私は凄い勢いで飛び起きた。


『別に!事故なんだから仕方がない!気にするな!』


セナ君の顔は真っ赤だ。きっと私の顔も真っ赤だろう。


大丈夫、他の子には見えなかったはず。





『うわッ、マジか!隊長、やっるぅぅ〜♪』





ブチッッッ・・・伊藤、殺す!!!!!!!



お読み頂きありがとうございます。 感想、評価など頂ければ今後の励みになります。 誤字脱字などありましたら直ぐに修正しますので教えてください。

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