弱音。
「疲れる。早く引退したい。」
子供たちともやり取りできる、LINEの家族用グループチャットで普段と変わらないやりとりをしている中、私個人への届いたメッセージは弱気なものでした。
年齢的には引退というには、定年まではまだ10年以上先のこと。どんどん上の役職に上がることを生きがいのように頑張っている夫にしては、かなり弱気な発言です。
手術から一か月が経ったばかりのところへ、約半月の海外出張では無理もないでしょう。いつもながら移動の多いスケジュールだったので、元気な人でもしんどいはず。どこぞの政治家が移動距離を自慢する時がありますが、夫はそれを上回る移動距離を若いころからこなしているのですが、さすがに病み上がりの体には堪えたことと思われます。
「無理をしないように。しかし寝てばかりいても回復は遅れる。」
これが夫の現状。今が肝心。きちんとケアをしないとこれからガタっと来てもおかしくない。心配とはいえ、離れていることがもどかしい。実家に子供たちをお願いして、数日間だけでも私も東京へ行くべきか。夫は子供たちには弱いところを見せないタイプです。私にも弱音をなかなか吐くことはせず、普段なら八つ当たりという形で吐き出してきます。だとすると、今かなり弱っているように思います。しかし電話もしてこないということは、相当しんどいのではないだろうか?
私はここへこうして執筆することで頭を整理しているのですが、今もキーボードを打ちながら、夫のしんどさがかなりのものであろうと、ひしひしと感じているところです。
私に何ができる?今の私にできることって何?夫に仕事を辞めさせる?療養に専念できる環境をつくるべきか?




