入院。
手術の2日前から入院生活スタート。今日は尿検査だけ。検査のために尿をためるのが目的なので、食事も通常通り、好きなものを食べて良い。ただ病院にいるだけで一日が終わったんだとか。
そして翌日、つまり前日夕方、主治医から話を聞くために私も病院へ。
病室に着くと、開口一番「コーヒー飲みたい。」と。病院のコンビニでコーヒーを買って病室に戻ると、各担当の看護師や、麻酔科医、執刀する医師が代わる代わる説明や確認に来室。場合によっては、別の部屋に案内をされて、画像を見る見ながらの説明を受け、いよいよ明日なんだ、と気持ちがこわばるのがわかりました。
確認事項は本人確認。アレルギー(食物、テープ類、薬品)の有無。首は動くか?差し歯、入れ歯の有無。服薬状況。喫煙の有無。糖尿病、脳梗塞、喘息の有無。利き手の親指確認。
利き手については、利き手に点滴をつないでしまうと不便になるので、利き手を自由に使えるようにするための確認でした。
そして当日の服装についての指示。パジャマ、下着、靴下、上着はともに金具のないものなら着用OK。
私は話を聞きながらメモを取り続けていました。こうでもしないと落ち着いてその場に座っていられなかったのです。
説明がすべて終わった頃、窓の外がすっかり暗くなっているのを見て、さらに手術までの時間が迫って来ていることを感じました。
「すっかり暗くなっちゃったな。遅くまでありがとう。子供たち待ってるだろ?」
「そうだね。しっかり寝てね。また明日ね。」
病室を出てドアを閉めると、いよいよなんだという気持ちがまたムクムクと湧き上がってきて、ため息が出ました。
もう今は夫の強運と、手術の成功を祈るしかありません。
涙をこらえて家路を急ぐ桜並木の夜。ひんやりとした夜でした。




