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フェーズ:006『お父さんは心配症』

「なろう……アナリティクスにアクセス。

……接続完了。

アクティブユーザーを確認。」


「『S:I:R:E:N』起動チェック開始……。」


「……キルリアン濃度劇的に上昇。

簡易TMSを開始……前頭葉機能の強化を確認。

ニューロンチェッキングプログラム、スタート。

リンク、アクティベート。

バイタルと精神ダイレクトコネクションに僅かな乱れあり。

システムへの影響は軽微。

『S:I:R:E:N』起動します。」


「……おかえりなさい、Puzzler。

私は謎解きアプリ『S:I:R:E:N』の

支援ユニット……神楽:03です。」


「今回も、すべてのPuzzlerに

御膳上等の謎をお届け致します……。」


「……ニューロンチェッキングプログラム。

複数のPuzzlerから深い喜びの感情を検出。

謎解きバトルモードに移行します……。」


「……それでは、出題します。」


▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

Title:『お父さんは心配症』


今日は娘の授業参観だ。

俺は他の保護者に混ざって教室の後ろに立ち、

緊張した面持ちの娘に目配せを送った。


大丈夫、いつも通りやればいいんだ。


そんな気持ちを込めて頷きかけるが、

娘は首を僅かに左右に振って目をそらした。


まったく、ガチガチじゃないか……。

それに、保護者ばっかり気にして何をやってんだ。

今は授業中だろ? 後ろを見ていないで、

ちゃんと授業に集中せんか……。


ほらほら、父さんのことは気にするな!


家にいる時とは別人のように

ボソボソと話す娘に厳しい眼差しを向ける。

瞬間――教室を揺るがすほどの大声が轟いた。


「無関係の方は出て行って頂けませんか?」


おっと、今日はここまでのようだな。

でも、ようやくらしくなってきたじゃねぇか。

よし、明日も様子を見に来てやるか。


みんな! 先生の授業をちゃーんと受けるんだぞ!


子供達に笑いかけて、教室の扉をガラリと開く。

すると、いかめしい表情をした教師や用務員が俺を取り囲んだ。


▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△


「……謎解きバトルモード終了。

謎解き、お疲れ様でした。」


「なろう……アナリティクス……。

ニューロンチェッキングプログラム……。

ディスコネクト……。

『S:I:R:E:N』フェーズ7に移行します……。」

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