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フェーズ:015『僕の幸福論』

「なろう、アナリティクスにアクセス!

接続が完了したら、アクティブユーザーを確認だ!」


「よしっ! いい調子だぞ!

それじゃあ、今日も力強く……!」


「Go! 『S:I:R:E:N』! Wake up!」


「やぁ、おかえりPuzzler! 

今回は謎解きアプリ『S:I:R:E:N』の

支援ユニット、優希:05と……。」


「沙麗那:04が、とびっきりの謎を

お届けするわね♪」


「あら……ニューロンチェッキングプログラムが、

極少数のPuzzlerから、支援ユニットの交換、

切り替えを望むマイナス感情を検出?」


「ねぇ、沙麗那……それって、どういう意味?」


「ふふっ、ようするに……。

神楽や美琴じゃなくてガッカリしている

Puzzlerがいるってことよ。」


「そっかぁ、それは悪いことをしたね……。」


「なに言ってるの!

こういう時こそ、ご奉仕でしょ♪」


「ちょっと! 沙麗那!

どうしてボクの太もも触ってんのさ!」


「イイから……お姉さんの言う通りにして?」


「も、もう! ダメだってば!

ほら、Puzzlerも困ってるじゃないか!」


「そう? ニューロンチェッキングプログラムは、

強い期待の感情を検出してるけど……。」


「だからって、服の中に手をいれないでよ!

ったく……そろそろ、

謎解きバトルモードに移行するからね!」


▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

Title:『僕の幸福論』


「すみませーん!」

ファーストフード店のカウンターで店員を呼ぶ。

しかし、誰も呼び声に気づかない。


「なんなんだよ……」

悪態をつきカウンターを蹴飛ばすと、一瞬店員が振り返る。

「やっとかよ!」と声を弾ませるが、

店員はすぐに元の業務に戻ってしまった。


「……マジか。

ったく、車で事故に遭うわ病院に運ばれるわ、

最近やけについてねえな。

くそっ……今日は事故った日に販売が始まった、

ハワイアングリルバーガーがどーしても食いたいのによぉ!」

カウンター前で右往左往し、ぶつくさ呟いていると、

「わたしが注文しましょうか?」

アイドル顔負けの美少女が声をかけてくれた。


「えっ、いいの?」

「どうしても食べたいんでしょ?」

「じゃ、お言葉に甘えて……」

「待ってて、すぐに戻るから」

少女は薄く微笑みながらカウンターに向かい、

透き通るような声でオーダーを通してくれた。

「そうだ、いっしょに食べましょうか?」

「迷惑じゃなければ……」

嫌なことがあった後は、いいことがあるもんだ。

俺はニコニコ顔で彼女の隣に並んだ。

すると、すぐ傍にいた客達の視線が彼女に注がれた。


「なんか……すっげー見られてるね」

「平気、こういうの小さい頃から慣れてるから」

「ははっ、やっぱ綺麗な子は違うね」

誰もが振り返るほどの美少女と、突然のデート。

俺……始まったかも!


▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△


「はい、これで出題完了よ!

というわけで……さっきの続きしましょうか?

ね、優希♪」


「……優希?」


「あら……逃げちゃったみたい。

じゃあ、私もそろそろ失礼するわね。

また今夜も夢の中で逢いましょう、Puzzler♪」

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