女って謎だ・・・
久しぶりの更新です。
今回も短いです(^-^;
「兄ぃ、最近女の匂いがする」
突然、愚妹から言われた台詞に俺は固まる。
コイツはまた、何を言い出すかと思えば・・・。
「女の匂い?当たり前だ。お前と母さんが居るんだからな」
とうとう、脳内のお花畑が満開か・・・。兄として、心配だ。
「違う!」
どうやら違うらしい。しかし、我が家には母と愚妹しか女性は居ない筈だが?
「兄ぃから女の匂いがするの!!」
なるほど。俺からか・・・。
ん?
「俺から!?」
自分を指差して言う俺に、コクンと頷く愚妹。
「最近の兄ぃからは、こう・・・何て言うか、フワッと甘い匂いがする。女性特有の・・・」
恐らく、原因はマリエッタだ。アイツ、香水か何かつけてるのか甘い香りがするのだ。まさか、女性特有の香りとは思わなかった。
「ハッハッハッ!何を仰いますやら。愚妹から見て、この兄が女性とお付き合いしている様にみえますでしょうか?いや、もし見えるのでしたら、迷わず眼科に行かれるのをお薦め致しますぞ」
自分で言ってて虚しくなってきた。
だが、俺は女性と交際なぞした事がないのだ。
「むぅ・・・」
頬を膨らませて、納得いかないと意思表示する愚妹。
そんな俺達のやり取りをみて、「あらあら」と何故か楽しそうにしている母。
いや、止めてよ母さん。
「でも、するんだもん!」
「だから、お前の勘違いだっつーの!」
「~~~~!兄ぃのバカァッ!!」
「・・・てな事があった訳だよ」
「トーマも大変ね」
場所は変わり、ここはマリエッタの部屋。
俺は定位置になりつつあるソファに座り、マリエッタは俺の横に座って談話中。
あの後、愚妹から飛び蹴りを喰らいました。
アイツ、マジ鬼畜や!!
「でも、賑やかで楽しそうな家族ね」
クスクスと笑いながら紅茶を飲むマリエッタ。
「いや、まぁ確かに楽しいし賑やかだが、飛び蹴りなんぞ喰らわされる俺の身になってみろ・・・」
つか、今回の原因はオマエだ。
俺はジト目でマリエッタを見るが、意味が分かってないらしく首を傾げられた。
「そんな妹さんなら、会ってみたいかな?」
「マジか・・・。勘弁してくれ」
項垂れる俺の姿を見て、コロコロと笑うマリエッタ。
午後をマリエッタの部屋で過ごし、夕方に自室に戻ってきた俺はリビングに行くために階段を降りる。
「?・・・母さんは?」
リビングに入ると、ソファに寝転がりテレビを観ている妹が居ただけだった。
「用事で出掛けた。お父さんとは後で合流して一緒に帰ってくるって」
「ふーん」
母さん出掛けたなら、夕飯どうしようか・・・。
そんな事を考えながらソファの空いてるスペースに座ると、ガバッと妹が起き上がり俺に顔を近付けてくる。
「なんだよ・・・」
妹は俺の服に鼻を押し付け、クンカクンカと匂いを嗅ぎ出した。
「お前は兄の匂いを嗅ぐとか変態か」
「また兄ぃから甘い匂いがする!」
やべっ!
「兄ぃ!白状しろ!!」
「あ~・・・香水?」
「兄ぃの香水は違う匂いだもん!つか、疑問系の時点で嘘だってバレバレ!!」
チッ!
今回の愚妹は、いつもと違い誤魔化されなかったか。
「さぁ!正直に吐け!!」
「お前には関係無いだろ!」
「関係あるもん!」
「どんなだよ!?」
「妹だもん!!」
「意味分からんわ!!」
いい加減、高校二年にもなったんだから兄離れしろよ!
「兄ぃがイジワルするぅ~!」
「泣くなよ!」
とうとう泣き出しやがった。
「だからな、俺にだって女友達くらい居るんだから、な?」
「・・・うん」
どうやら納得してくれた様だ。
ったく、説明に2時間を要するってどんだけだよ。
「妹君を泣かせるなんて感心致しませんね、トーマ様」
リビングのドアの方から声がしたので視線を移すと、そこには・・・・。
「何でメイドのアンタが居るんだぁぁぁぁっ!?」
マリエッタ付きのメイドさんが居ました。
如何でしたでしょうか?
今回の話は次話に続きます(笑)
新キャラ登場。メイドさん現る。
さて、トーマ君はどうなりますやら(笑)
ご意見、ご感想を心よりお待ちしております。