21話
「先程の活躍、見事であった。剣姫」
「ああ、ありがとう。咲姫」
咲姫の案内で彼女の宮殿へと招待された。
玉座でふんぞり返ってはいないが、足を組んではいる。
え?それふんぞり返ってるって言うんじゃないの?だって?
その人個人の見解によるんじゃないか?
「さて、剣姫よ。カトリーヌ姫は無事か?」
「カトリーヌ様は心配ない。私がいなくともベル殿がいるからな」
「そうかそうか、それは重畳じゃ」
あははと満足気に笑顔になる。
「私がこちらの世界に赴いた理由だが」
「理解しておる。ブラド帝国の侵略情報、目的じゃろ?」
「ああ、カトリーヌ様の国を滅ぼして彼女の命を狙う以上、野放しにできない」
ふむふむ。
頷く彼女。
「現在のブラド帝国の侵略状況じゃが、カトリーヌ姫のクリア国の他にいくつか国を滅ぼしておる」
「何故そのような蛮行に及ぶんだ?」
「これは憶測じゃが、この世界、いや、あやゆる世界の人類抹殺じゃろう」
「またシンプルな……」
「シンプル故に危険である。かの王を止める手助けをしてやらんこともない」
「本当か!?」
「じゃが!」
右手平を広げて軽く大声を出す。
「まずはわしの国の問題解決に協力してくれんか?」
「問題解決?」
「ああ、最近新斬組という集団が跋扈しておっての」
「新斬組?」
「うむ。あちらの世界はこちらの世界に比べて文明が発達していると聞く」
「まぁ、そうだな」
ポリポリと頬を掻く。
「わしとしては、新しい文化を取り入れたいのじゃが、それを武力で反対している奴らじゃ」
「つまり、そいつらの壊滅か?」
「うむ!」
「断る」
「何故じゃ!?」
ガバっと玉座から立ち上がる。
「咲姫よ、武力に武力で対抗しようとしても何も解決はしない。たとえその新斬組とやらを滅ぼしても、また不満を持つものが刀をもって立ち上がる。そしてまた滅ぼす。そしてまた立ち上がるものが出る。このイタチごっこは武力行使しようとする限り終わりはしない」
「ならどうするのじゃ!?」
「話し合いだ」
「話し合い?」
ポカーンとする咲姫。
「その新斬組とやらと咲姫自身の気持ちを言葉でぶつけ合うのだ」
「でもそれじゃあ----」
咲姫の言葉を遮る。
「100%お互いの利害は一致しない。だが、お互い譲歩し合えば平和的解決になる」
「そんな簡単に行くのか?」
「おそらく無理だ」
「ならやはり新斬組の壊滅を……!」
ふぅと、体内の空気の入れ替えをする。
「今の考えならな。咲姫が新しい文化を取り入れることを私は反対しない。だがその件の集団はお前が武力行使するなら抵抗をするのだ」
「振り出しに戻ったではないか!」
「まずは話し合いたいという旨の手紙を新斬組の長に送る。そのうえで、その場を作るのだ」
「その使者は向かう途中で襲われたりしないか?」
「そのための私だろう?」
「護衛してくれるのか?」
「そのつもりだ」
「うぅむ、わかった。剣姫の提案に乗ろう!」
あっさり承諾。
さてこの先どうなるかは、なるようにしかならんだろう。




