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11話

校庭には私のお城を襲った兵が10人前後。

そして私はクラスに視線を戻す。

やっぱり……!

先程までクラスメイト達が各々談笑していたが、その場には誰1人いなかった。

ついさっきまで放課後にクレープを食べに行こうと約束したサオリ・カオリを含むものたち全員だ。

いや、このクラスだけでは無い、学校はおろか街にも人の気配は無いはずだ。

異次層。

読んで字のごとく、私は異次元空間に引き込められたのだ。

私の感じた正体、見えない手に引っ張られるかのような感覚。

それが異次層に取り込まれる合図だ。

私を狙ってということはあの中に術者が居る。

その相手を倒せば、私は無事元の次元へと帰れる。

戦う?

どうやって?

剣はベルからほんのちょっと、基本の基本を教わった程度。

誰かと手合わせした経験がない。

そもそもここに武器はないからどちらにせよ戦えない。

「カトリーヌ様、ですね?」

「はっはい!」

不意に背後から私の名が呼ばれた。

恐る恐る振り返ってみるとそこには見知らぬ美少女がいた。

服装は私と同じ制服。だけど、その上から漆黒色のマントを羽織っている。

髪は黒鉛色で、長い髪をひとつにまとめている。

顔はまるで人形のように、だけど凛とした印象を受けた。

「あなた……は……?」

「ワタシは夜刀ノ神剣姫(やとのかみつるぎ)と申します。安心してください。ワタシはあなたの味方です」

私の問いに、腰を45度曲げて礼儀正しく礼をするヤトノカミさん。

けど。

「初対面で、敵に襲われる瞬間に現れた怪しい人物に『味方です』と言われて信じることはできません」

はっきりと冷たく言い放つ私。

「わかりました。では校庭をご覧下さい」

そう指示を受け疑心暗鬼になりながらも、整備されたそこに目を移す。

すると、風を切るように校舎の中から剣撃が兵士を襲う。

ひとりが食らい、その後ろに並んでいた何人かの兵がドミノ倒しのように転がる。

この剣撃は……!

ザッザ、カチャカチャと足音と鎧の擦れる音とともに学校から出てきたのは私が1番信頼を置いているベル・ウィッグその人だった。


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