Episode 8 楓ちゃんとコス合わせ①
その日私は、家からメイド服を着ていく事にした。
上にパーカーを着て、まあ、組み合わせとしては、微妙なファッションなのですが、フリフリなゴスロリスカートを履いているだけで、なんとか私服としても見える格好にしていったのです。
今日は、コスプレイベントに参加する訳では、無いので、本格的な着替えが必要無いようにしたかったから。
あとは、ウィッグやメイク道具、バッサバサなつけまつ毛などを小さめのキャリーバッグに入れていざ出発。
ガラガラとバッグを引っ張りながら私は、駅に向かいました。
モノレールに乗って待ち合わせの駅に着くと、改札口近くに楓ちゃんらしき人が既に立っていた。
「あのー、楓さんでしょうか?」
「はい……響……さん?」
「はい、響です。初めまして! 今日は、宜しくお願いします!」
「こちらこそ……宜しく……」
楓ちゃんは、なんとなく独特な雰囲気の男の娘だった。
服を着ている状態では、間違い無く女の子にしか見えないし、声も女の子。
まあそこは、大体予想していた事なのですが、なんというか……
無表情……
無口……
クール?
アニメとかで大体一人は、出てくる無口無表情クールなキャラの男の娘だったのです。