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Episode 12 楓ちゃんとコス合わせ⑤


 観光客の人にシャッターを押してもらい、いくつかやりたかったポーズの写真を撮る事が出来た。

 向き合って両手を合わせて撮るポーズでは、楓ちゃんとかなり密着したので結構ドキドキした。


 最後に観光客の人達と一緒に記念撮影をしてその人達とは、お別れした。

 シンガポールから来た人達らしいけど、あっちの国でも日本のアニメは、結構人気があるらしい。

 楓ちゃんが英語で話して私に教えてくれた。

 いいなあ、英語が喋れると……


「サンキューサンキュー、バイバーイ!」

「シーユー……」





 撮影も一段落したので、私達は、休憩する事にした。

 行き道の途中コンビニでお菓子を買っておいたのでテーブルにひろげていく。

 私達は、横並びに座りくっついてお菓子を食べた。

 テーブルの下でぎゅっと手を繋ぎながら。


 一緒にコスするお友達出来て本当に良かった。

 仲の良い相方さん欲しかったし……

 楓ちゃん可愛いし……

 本当良かったよ。


 いつも一人コスして自撮りしていた私にとって、この日は、新しいコスの楽しみかたを発見する特別な一日となった。





 二人で海を眺めながらお菓子を食べていると、遠くからこちらの方へ向かって歩いてくる軍団がいた。

 関係無い人達なので特にどうでも良かったのだが、やけに目立つ軍団だったので、私は、なんとなく見ていた。


 チャラい男性5人組。

 皆身体の線がやたらと細い。

 最近細い男性多いなあ、などと考えていた。


 先頭を歩いてる人、誰かに似ている様な……


 やけに細いライン

 やけにはだけた着こなし

 長方形の黒ぶち眼鏡……


 あ、あれは……蘭夜さん!


 やばい……

 コスやってるのとかバレたら恥ずかしい。

 大体なんでこんな所に……

 いや、今は、そんな事どうでもいい。

 とにかく私だとバレない様にしなければ……


 私は、少しうつむきながら蘭夜さん達が通り過ぎるのを待った。

 早く通り過ぎろ、早く通り過ぎろ……


 しかし、何故か蘭夜さんは、通り過ぎていかない。というか、此方に向かって近付いて来ているではないか!


 な、なぜだ、なぜ此方にくる……


「君達メイド服可愛いね~、撮影してるの~?」


 な、ナンパ……?


 私は、恐る恐る顔を上げて、蘭夜さんにニッコリと微笑んだ。


「き、君は、乙女っ! 響ちゃんじゃないかあ!」


「あ、あはは……」

 

 バレちゃった。

 どうしよう?



 

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