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Episode 1 女装生活の始まり!


 朝倉 (ひびき) 18歳 男

 東京の大学に通う大学1年生です。

 都内の安アパートで一人暮らし中。

 身長は、158センチ。

 男子としては、かなりちっちゃい。

 趣味は、アニメを観たり、ラノベを

 読む事。

 彼女は、出来た事は、あるけど 

 特別女の子にモテた事とかありません。

 勉強も運動も、見た目も平均的?

 身長が低い分、男としては、見た目は、平均以下なのかな?


 そんな私なのですが、実は、ちょっと自分が輝ける場所を持っているのです。

 場所といってもただのSNSサイトなのですが、そこに女装した自分の写真をアップすると凄い反響なのです。


 好きなアニメキャラのコスプレを自撮りしたのがきっかけでした。

 自分でもびっくりするくらい女の子っぽかったからついアップしてしまったのですが……

 

 それまでの私のツイートなんて、

 せいぜいイイネが幾つかつくのがいいところで、コメントが入る事なんてほとんどありませんでした。


 それが女装コスの写真を載っけたとたん、コメント数もフォロワー数も凄い事になったのです。


 すっかり気を良くした私は、その後バイト代のほとんどをメイクやウィッグ、コスプレや女の子の洋服につかう様になりました。 

 

 気がつけばフォロワーは、数万人。

 私は、男の娘の中でもかなり人気の高い方に入るようになりました。

 





◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇






 まだ四月ですが、

 学校は、オリエンテーションや履修申請も終わり、本格的に授業が始まりました。

 まだ、一般教養の教科ばかりなので、大きな教室での授業ばかりです。

 お友達は、まだ出来ていません。

 サークルの勧誘とかされても入らないし。

 でも、今私は、毎日が最高に幸せなのです。

 なぜなら、毎日女装していられるから……

 

 実家にいたときは、親がいない時に自分の部屋でこそこそと女装するだけでした。

 せいぜい自撮りした写真をSNSにアップするくらい。

 スカートを履いて外を歩くのは、私の夢でした。だからこそ、一人暮らしする為に東京の大学を選んだのです。


 スカートって外で履くとすーすーするんですね。

 ミニスカートで電車の席に座ると男の人ってチラチラ見るんですね。

 全てが初めての体験ばっかり。

 なんだか新しい人生が始まったような気分です。 

 

 これからの四年間、沢山楽しめるといいな。

 女の子として?

 男の()として?

 女装して毎日を過ごしていけるんです。 


 こうして、わたしが

 ずーっと夢見てきた生活が始まったのです。

 


 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇





ジリリリリリ…


バチンッ…


「ねむ……まだ六時半じゃん」


 今日は、大学の講義が一限から入っているので少し早起きしました。

 女装って楽しい……

 でも、メイクって本当時間かかる。

 男って楽だよなあ……

 まあ、好きでやってるんで仕方ありませんけど……

 

 顔を洗って

 化粧水

 乳液

 下地のクリーム(UVカット入り)

 ファンデ

 チーク

 アイメイク


 なが~い道のりを経てようやく完成。

 その間45分


「うん、可愛く出来た!」

 昨日寝る前にパックやったお陰なのか

 非常にアイメイクの色のりが良い。


 後は、着替えるだけ。

 女の子のファッションって

 コーディネートが楽だなあ、と思う。


 特にワンピースとか着ると

 後考えるのは、羽織りものと靴くらいだし……


 そんな訳で

 今日は、アイボリーの花柄が少し入ったワンピースと薄いピンクのスプリングコートで行く事にしました。

 では、行ってきます!





「間に合ったあー」

 

 私は、なんとかギリギリで一限の講義に間に合った。

 もう前の方の真ん中辺りの席しか空いてない……

 居眠りとかしにくいから嫌なんだよなあ。  

 とはいえ、しかたないので空いている席に座る。


 そしてそれは、講義が始まる直前だった。


ガチャ…

すたたたたた…


 一人の可愛らしい女の子が教室に入ってくる。

 年は、同じなんだろうけど、なんか見た目は、子供みたい……


「はぁ…はぁ…、お、お隣いいですか?」

「あ、はい……どうぞ♪」

 私は、咄嗟に練習した女声で答えた。


 そして奥に一つ席をずれて

 その子の為に席を空けてあげた。



「ありがとうございます! 新入生…ですよね」

「あ、はい。一年生ですよ。朝倉 (ひびき)です。宜しくお願いします」

「あ、私は、雨宮 (あおい)です。宜しくお願いします」


 

 これが(あおい)ちゃんとの最初の出会いだった。

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