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ゴブリン先生、異世界を行く  作者: 青背表紙
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94 ヤスミン商会

 カシムさんと面会した日の午後、俺はアリスの所に来ていたナーギュさんにお願いして、王都の商業区にあるヤスミン商会を訪ねることにした。


 ナーギュさんと最後に分かれたのは王都に着いた日だから、会うのは3日ぶりということになる。


「ナーギュさん、マル―インさんに帰りが遅いって心配されませんでしたか?」


「え?そんなことないよ。訪ねて行ったら『ナーギュ、お前まだ出発してなかったのか?』って言われたくらいだからね。私がもう行って帰ってきたところですって言ってからは『研究成果を見せろ!』って今まで離してくれなかったけど。」


 ナーギュさんが居なかったことにすら気付いてないとは、どんだけ研究バカなんだあの残念エルフめ。


「あはは、それは仕方ないよ。エルフ族は時の流れに無頓着なんだ。ほとんど永遠の時間を生きるからね。師匠はまだだいぶマシな方だよ。」


 あれでだいぶマシってエルフどんだけだよ。でも確かにエルフの時間への無頓着さは定番の笑い話になっているものが多くあり、俺も酒場で何回か聞いたことがある。


 『リンゴの若木の下で昼寝したエルフが成長して落ちてきたリンゴの実で目を覚ました話』や『エルフが何代も前の御先祖を訪ねてくる話』などだ。


 誇張されていたり、さすがに眉唾だろうと思うものもあったりするが、大半は実話らしい。でもナーギュさんはそんなことない。


「私は故郷の森で過ごした時間よりも大陸中を放浪していた時間の方が長いからね。時間の感覚は普通のエルフよりは人間に近いと思うよ。」


 彼はその後ちょっと寂しそうに呟く。


「でも親しい人の死に直面すると自分が時間に忘れられているみたいな気持ちになるよ・・・。」


 ナーギュさんは婚礼の祭りで活気づく商業区の様子を眩しそうに見つめ、その青みがかった紫色の目を細めていた。






「えーと、確かこの辺りだと思うんだけど・・・。」


 ナーギュさんが周囲の人たちに尋ねながらやってきたのは商業区の東の端、下町との境にある辺りだ。


 本当にナーギュさんが来てくれてよかった。俺だけだったらまず間違いなく迷ってた。道を聞こうとしても人間たちに逃げられてただろう。


 この辺りは下町や獣人街区への日用品を扱う商店が多く集まっている。王都の商業区は第二街壁の南側に広がっている。西の民間用の河港がある辺りは大きな倉庫が立ち並んでいて、南北水路と呼ばれる交易路の重要拠点がある。


 そこから東に行くにしたがってだんだんと店の規模が小さくなっていく。この辺りは活気はあるもののほとんどの店が従業員数人程度、荷馬車も一台程度の小規模商店ばかりだ。


 魔石は他国に輸出されるアルム王国の重要な産出品だ。扱えるのは国の認可を受けた商会だけ。本当にこの辺りに魔石の販路を持つような商会があるのだろうか?


「ヤスミン商会?ああ、『正直トーヒッド』の店か。それならこの路地の突き当りだよ。だが止めとけ止めとけ!あそこはもうすぐ潰れるからな。仕事ならウチが請け負ってやるぞ?」


 通りを行く荷役夫風の男性にナーギュさんが道を尋ねたらしつこく付きまとわれてしまった。だが俺が腕組みしたまま後ろからのっそり姿を現したら、あっという間にいなくなってしまった。


 ちょっと悲しいがこの容姿が役に立ったようでよかった。


「『正直トーヒッド』ってこれまでも聞きましたよね。でも潰れそうって言ってましたけど・・・。」


「うん、その通り名もどっちかって言うと馬鹿にした感じで口にする人が多かったよね。本当に大丈夫なのかな?」


 不安はあるが、ワヌミの推薦する商会なのだから尋ねてみる他ないだろう。俺たちはごみごみした路地を通り、突き当りの店に辿り着いた。だが。





「待ってくれ!それを持っていかれたらウチは商売できなくなっちまう!お願いだ!必ず仕事を見つけてきて金を返すから、それだけは・・・!!」


「そういって先月もろくに仕事を見つけられなかったじゃないか。お前のところと商売をしたがる奴なんてこの街には誰もいないよ。さっさと諦めちまいな。」


 店先で荷馬車を走らせようとしている二人の男と、その足に取りすがるようにしている一人の黒髪の若者がいた。御者台に座る年配の男が若者に諭すように声をかける。


「気の毒だが、もう店をたたんで王都を出て行った方がいいんじゃないか?親父さんの残した借金もあと少しなんだろう。店を売って残った金で行商でも始めたらいい。」


 若者は年配の男性をじっと見つめた。その黒い目には迷いの色が見える。


「お前さんはまだ若い。頭もいいし才能もある。ヤスミンだってこんな生活は辛かろう。意地を張るのはもうやめろ。」


 若者はそう言われてじっと下を俯いていたが、顔を上げると年配の男性に言い返した。


「俺は親父の無念を晴らすまでは絶対に諦めない。そう誓ったんだ。必ず親父の汚名を晴らして店を取り戻すって。」


「妹を娼館まがいの酒場で働かせて、それで食わせてもらってる男が何言ってやがる。うちのじいさんの親切が分からねえのか、このバカが!!」


 取りすがる若者の手を払って男性が馬車に乗り込む。御者台にいた年配の男性は目をつぶって軽く頭を振ると馬車を走らせ始めた。


 若者は男性に言われた言葉にショックを受けたように呆然と立ち尽くして、走り去る馬車を見つめていた。





 狭い路地一杯に通り抜ける馬車を避けて、俺たちは建物の壁によって顔を見合わせた。


「なんだか本当に潰れそうですね。このまま帰って、ワヌミさんにはもうダメでしたって言いましょうか?」


 ナーギュさんが俺にそう言ったが、引き返すにしても一応話を聞いてみたほうがいいと思ったので、俺はナーギュさんを説得し若者に声をかけた。


「あのすみません。ヤスミン商会の『正直トーヒッド』さんていうのはあなたですか?」


 若者は近づいてくる俺たちを胡乱気な目で見ていたが、俺が声をかけた途端、火が付いたように怒って俺に飛びかかってきた。


「お前みたいな亜人まで親父をバカにするのか!!ふざけるなこの野郎!!」


 殴りかかってきた若者の足をひょいっとひっかけて転ばせる。彼が地面で顔を打たないように、殴ってきた右手をそっと掴んで軽く捩じり、体を裏返し背中から地面に倒した。


 倒れた若者のターバンが解けて地面に落ちる。彼は戦いの経験はほとんどないみたいだ。俺は仰向けに倒されて呆気にとられた若者を助け起こそうと両手を伸ばした。


「止めてください!兄を殺さないで!お願いします!」


 店の入り口から薄衣を纏った女の子が飛び出してきて、若者を庇うように俺と若者の間に割り込んできた。


 彼女はネイヤさんより少し下くらいの女の子で、肩より少し長いくらいの癖のある黒髪をしていた。頭にかぶる布も着ている服と同じ素材の薄い布だ。


 薄桃色のその衣装は薄い上にあちこち大きくスリットがある。そのため体を隠す役にはほとんど立っておらず、身に着けているビキニみたいな黒い下着や小麦色の肌が丸見えだった。


 幼さの残る顔には濃い化粧をしていて、耳や首にちんけなアクセサリーを付けている。体からはツンとする安っぽい香水の匂いがした。


 彼女は黒い瞳に涙をいっぱいに溜めていたが泣くまいと固く口を結び、地面に寝ころぶ兄を守るように大きく手を広げて座っている。


「妹には手を出さないでくれ!いきなり殴りかかって悪かった!この通りだ!」


 若者は素早く起き上がると逆に妹を後ろに下がらせ、地面に平伏した。その目は今更気が付いたみたいに、俺の鋭い牙や爪をじっと見ていた。


 怯えながらも口を堅く引き結んだ彼の表情は、なるほど妹によく似ていた。


「俺もいきなり話しかけてすみませんでした。気に障ることを言ってしまったのなら謝ります。本当にすみませんでした。」


 俺が二人に丁寧に頭を下げると、二人は少し安心したように目を見合わせた。俺とナーギュさんが二人を起こし、用事があってきたのだと伝えると店の中に通してくれた。





 もうそろそろ日が傾き始めている。路地の奥の店内は暗く閑散としていた。小さなカウンターには天秤ばかりやルーペ、筆記具などがあるが、どれも薄くほこりをかぶっている。


 俺がそれをじっと見ていると、若者は恥ずかしそうに顔を赤らめた。


「一応、毎日手入れはしてるんだけど、店を空ける時間が多くてどうしてもほこりが付いてしまうんです。」


 確かに隙間だらけの古いレンガ造りのこの店ではそうなってしまうのも頷ける。俺たちは小さな店内の隅にある埃っぽい敷物の上に案内されて座った。


 敷物には小さな低いテーブルとくたびれたクッションが置いてある。商談をするためのスペースのようだが、長いこと使われていないようで寒々とした感じがする。


「すみません。明かりを灯す油が無くて・・・。」


 バツが悪そうに言う若者。それを聞いてナーギュさんが呪文を唱え、紫がかった白い光の球を出現させて、天井近くに浮かべた。風属性の明かりの魔法だ。


 女の子はしばらく俺たちの様子を心配そうに見ていたが、どうやら危険がないようだと分かったようだ。


「何のおもてなしもできず申し訳ありません。兄さん、私お店に出る時間だからもう行くわね。日が暮れる前に着かないといけないから。」


「ああ、気を付けて行っておいで、ヤスミン。」


 女の子は服の汚れを払うと薄衣の上に薄汚れたコートを羽織り、部屋を出て行った。


 俺はこの店を訪ねた理由を若者に伝えた。彼はすごく驚いたがこれが大きな商機だということはすぐに分かったようだ。


「それは私にとっては願ってもない話です!ぜひお引き受けしたいのですが、そのラティーフ伯爵様という方はなぜ私どもの商会を指名してくださったのでしょうか?」


「それは私も直接聞いたわけではないのです。ただラティーフ伯爵はついこの間までファラード子爵と名乗っていました。」


 俺がそう言った途端、若者は顔色を急変させた。必死に表情に出すまいと堪えていたが奥歯は強く噛みしめられ、目には強い怒りが見えた。


「・・・ラティーフ伯爵様とはあのファラード公爵の御子息であらせられるんですね。なるほど、それで私たちに犯罪の片棒を担げとおっしゃるんですか。」


 怒りを堪え絞り出すように彼はそう言った。でもなんで犯罪?わけが分からん。


「いえ、これはちゃんとした取引のお話です。確かに彼は反逆者の息子ですが今は新しい街づくりに一生懸命取り組んでいます。それがなぜ犯罪の話になるのですか?」


「それは・・・奴があのファラード公爵の息子だからだ!」


 彼はたまりかねたようにそう叫んだあとハッとして俺たちの顔を見た。彼はネイヤさんくらいの年に見える。日本で行ったら15,6歳くらいだろうか。商人らしくあろうと随分無理をしているのが伺える。


「俺は別に怒っていません。あなたとワヌミとの間に何か因縁があることは分かりました。よかったら話してもらえませんか?」





 俺は彼から事情を聴いた。彼の名はトーマッドという。『正直トーヒッド』というのは彼の父親の通り名だった。


 彼とヤスミンの父親であるトーヒッドは数年前まで商業区の西に大きな店を持つ『ヤスミン商会』の会頭をしていた。ちなみにヤスミンというのはトーマッドの祖母の名前だったらしい。


 当時のヤスミン商会は王国南部を通る水路と陸路の交易圏を持ち、トガルリア王国、グリッチ王国やテジーク都市連合国、さらには遠くアルジビア国とも取引を行っていた。


 扱う商品は主に香辛料や塩、様々な茶葉、香料などである。もちろんそれらを魔石と引き換えにしてアルム王国にもたらしていた訳だ。


 ヤスミン商会は長い歴史を持つ王国でも屈指の商会として各国からの信頼を集めていた。だがワヌミの父親がファラード侯爵家の婿養子となり、ファラード公爵となったことでそれが狂い始めた。


 彼は自領である王国南部地域に販路を持つヤスミン商会に圧力をかけ金品を要求した。領地貴族であれば多かれ少なかれやっていることだ。


 ヤスミン商会も必要経費としてある程度は要求に応じていたそうだ。だが野心を持つ公爵は領民の生活や商会で働く多くの人に影響が出るところまで、要求をエスカレートさせていったのだ。


 トーヒッドはファラード侯爵家時代からずっと続く歴史ある商会であり侯爵領とのつながりも深かったため、これを見過ごせなかった。


 ヤスミン商会はあの手この手で公爵の要求を回避していたが、やがてファラード公爵はヤスミン商会にあからさまな嫌がらせをするようになった。


 領内の荷物の検査を遅らせたり、難癖をつけて荷物を取り上げ王都に送り返したりしたのだ。物資の輸送には莫大なコストがかかる。ヤスミン商会は大きな赤字を出してしまった。


 その上、魔石密輸の疑いで公爵から告発されてしまった。これは根も葉もない告発だったため、逃れることはできたがその処理に時間をかけてしまったせいで取引に大きな穴が開き、多額の違約金を請求されてしまったのだ。


 公爵のやり口を王家に訴え出ようにも、どれも違法すれすれの嫌がらせであり、泣き寝入りするほかなかった。





 それでもトーヒッドは公爵に屈しようとしなかった。だがそんな彼を尻目に他の大きな商会が公爵に取り入り、ヤスミン商会の持っている交易圏は次々と奪われていった。


 ライバルの商会はトーヒッドを時流も読めぬ二流の商人であると陰口を叩き『正直トーヒッド』と揶揄するようになった。


 ヤスミン商会は商売が立ち行かなくなり、大きな店をたたまざる得なくなった。従業員を守るためトーマッドの両親は奔走し、やがて病に倒れた。


 それでもこの小さな店に移り住んで再起を図っていたが、1年ほど前に両親はトーマッドとヤスミンの兄妹を残して死んだ。父親は最後まで「多くの人に幸せを届けるのが商人の誇りだ」と言っていたそうだ。


 成人直前だったトーマッドは父親の仕事を継ごうとしたが、成人前であることを理由に商業ギルドからは取引を認められなかった。


 やっと彼が成人したころには、店の維持費ですべての家財を使いつくしていた。その上、父の残した借金の返済もあり、仕入れすらろくにできない。


 なんとか魔石を仕入れようとしたが、それを運ぶための隊商を組む資金すら残っておらず、相手にされなかった。


 そんな兄を助けようと妹のヤスミンは娼館に併設する酒場で女給として働いた。ヤスミンはまだ成人前のため客を取らされることはなかった。


 だが良家の子女として大切に育てられたヤスミンが薄衣を纏って酔客の相手をしなくてはならないことにトーマッドは自分の力不足を嘆き、早く何とかしようと王都中を回って仕事を探した。


 だがそれでも荷馬車の維持費を捻出するのがやっと。トーマッドはヤスミンのためにもう店をたたもうかと何度も考えたそうだ。だがそのたびに妹のヤスミンがそれを止めたらしい。





 だから最初にワヌミの名を聞いたときに、また不正の片棒を担がせるつもりかと聞いたのだと彼は言った。彼は疲れたように微笑んだ。


「ですがそれももう終わりです。最後の望みである荷馬車までとられてしまいました。」


 彼は話しているうちに憑き物が落ちたように穏やかな表情になり、淡々と俺にそう言った。もう商売をする気は無いってこと?


「私の手元には父が残してくれた唯一の財産である交易許可証があります。これがあれば魔石の交易は可能ですが私にはその手段がありません。」


「じゃあこの話は断るということですか?」


「・・・最初にお話を伺った時には、何が何でも資金をかき集めてこのチャンスを掴もうと考えていました。ですが今は・・・。」


 彼は目を伏せ、自分の気持ちに蓋をしてしまっているように見えた。俺はそんな彼をなぜか放って置けない気持ちになった。


「悔しくないんですか?」


 トーマッドがハッとしたように顔を上げる。下から俺を見上げる彼の目には憎悪とも、怒りともつかない強い光があった。


「・・・悔しいに決まっています。無念のままに亡くなった両親、後ろ指をさされながらの生活、すべてあのファラード公爵のせいです。私は奴の息子の街で働く自信がありません。目の前に立ったら殺そうとするかもしれない。」


 俺は彼の目を真正面から見ながら言った。


「ワヌミは自分の父親を自らの手で処刑台にあげたそうです。」


 トーマッドが驚きに目を見張る。


「ワヌミは自分のこれまでの生き方を後悔していました。多くの人を苦しめる父親を自らの手で殺めることで止めたかったんだと思います。一度ワヌミに会ってみてもらえませんか?これはワヌミの友人としてのお願いです。」


 トーマッドはじっと考えていたが、やがて顔を上げた時には少しすっきりした顔をしていたように見えた。


「分かりました。その『境界の街』に行ってみるとしましょう。荒野に一人、流された奴の息子の姿を笑ってやるのもいいかもしれませんしね。」





 トーマッドは婚礼の祭りの後、他の人と一緒に境界の街へ行くことを了承してくれた。俺たちはヤスミン商会を出て、小さい馬車が一台やっと通るくらいの路地を抜けた。


 路地の出口にはヤスミンさんが立って俺たちを待っていた。彼女がずっとここにいたのは気配察知で分かっていた。もう辺りはすっかり暗くなっている。


 彼女は俺たちにトーマッドの様子を尋ねた。俺が今の話を伝えるとヤスミンさんはホッとしたように微笑んだ。


「兄を元気づけてくださってありがとうございました。資金は私が何とかします。兄のことをよろしくお願いします。」


 彼女はそう言うと、下町の酒場が連なる歓楽街へと消えていった。


 その日はもう遅いので、俺とナーギュさんはそのまま『笑う狐亭』で夕食をとり、二人で遅くまでいろいろな話をした。


 だが俺たち二人の脳裏には、ヤスミンさんの最後の泣きそうな微笑みがいつまでも消えずに残っていた。





 それから婚礼までの4日間、俺はシュリやハヤアシたちと一緒に王都北部の魔獣狩りを行った。


 シュリの魔獣に対する感覚はすさまじくほとんど迷うことなく魔獣を見つけることができる。俺はそれを手当たり次第に討伐して回った。


「ガウラ、なんかあったのか?」


「いや、別に何にもないが。なんか変わっているか?」


 ハヤアシは俺の顔をじっと見た後、弓を担ぎなおすと俺の両腕を触りながら言った。


「俺たちには羽根がない。だがそれを悲しんでも鳥にはなれん。俺たちは二本の腕でやれることをするだけだ。」


 ふと気づくとカケミミや他の戦士たちも俺の周りで、俺をじっと見つめていた。


「ありがとう、みんな。」


 俺が礼を言うと、皆は安心したように笑った。俺とハヤアシは背中を軽く叩き合った。


 そしてついに春の緑月の終わり、アルム王国王太子フレイと宰相の孫娘マニーサの婚礼の日がやってきたのだった。





個体名:ガウラ(後藤 武)

種族名:ゴブリンウォーリア

生息地:暗黒の森

装 備:魔獣の黒角

レベル:8(58)

スキル:突撃の極意L2(12) 格闘王L3(13) 短弓術L2 棍棒術L5 登攀L2 潜伏L5 武器防御L6 魔力操作L8 魔力感知L5 咆哮L1

魔 法:影隠L6 点火L7 瞬光L5 自己回復L8 身体強化L8 魔力武器創造L8

耐 性:酸耐性L3 毒耐性L3 石化耐性L2 麻痺耐性L2

言 語:ゴブリン語 大陸公用語

称 号:真の名を持つもの

状 態:狂戦士の魂

読んでくださった方、ありがとうございます。

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