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アルカポネは酒とタバコと女がお好き

アル・カポネを知ってるかい?

1899年生まれ、身長は179cmらしく、そのころとしては大柄であった。

シカゴで、密造酒、売春、賭博の組織を拡大し、犯罪組織を統合近代化していった

伝説のマフィアである。


彼が、大きくなったのは禁酒法あのおかげ。

なんとアメリカでは、1920年から1933年まで飲むアルコールの製造、販売が禁止されていたなんて、

今では、しんじられないよね。

アルコールが労働意欲をなくし、経済損失にもつながると政治的レベルでも提起されたり

ビールを敵国のドイツから輸入していて、打倒ドイツという国政的な要因もあったから

出来てしまった法律だが、国民は隠れてこっそり自宅で飲んでいたり、闇のバーで酒を飲んだり

見えないところで飲んだり・・・まあ実に今日のタバコに似ている。


アルカポネは、密造酒で多額の利益を得、それを使って市の公務員や警察、裁判所まで

買収されたりするほどに・・・最終敵には、アル・カポネは5000件にも上る禁酒法違反で逮捕されるのだが、こういう組織に酒の利益が莫大に流れたため、1933年にはついにこの法律は廃止された。

ちなみに映画「アンタッチャブル」の中で、ケビンコスナーは酒も飲まずにアルカポネと闘っていたわけだ。


で、俺は、このアルカポネが大好きなちょっとインテリなやくざなのだが、

俺も、今回の禁煙ブームが、ビジネスチャンス!

これで成り上がるつもりだ。


すでに会員制のシガレットバーを都内に数軒経営しているが、喫煙者の天国だから、毎日ごった返している。さらにタバコを吸うコールガールを集めた組織も大盛況。

もちろん次の時代のために、密造タバコもテスト段階に入っている。


大盛況のバーでは今日のクーデターの話題でもちきりだった。


「すごいよね・・・戦車使っちゃうなんて」


「でも気持ちもわかるよ・・・・どこにいっても喫煙者の権利なんてないからね。

 マイノリティになると、ほんと迫害に近いもの」


「俺も、会社で叫びたくなることあるよ。よくわかるよ」


「そもそも、俺は酒のほうが、たばこよりはるかに悪いと思うよ。

 だって、酒は殺人を引き起こすが、タバコはせいぜい火事くらい…」


このバーは、禁煙クーデターに理解を示す奴が多い。

まあ、俺もそうだ。

酒の弊害を考えると、タバコどころではない。

急性アルコール中毒は東京だけで万を超す。そのうち何人かは、死に至る。

さらに酒による交通事故は、2万件を超す。

福岡では、飲酒運転をしていた市職員の男性の乗用車に追突され博多湾に転落した車に同乗していた3児が死亡、東名高速では、飲酒運転のトラックが普通乗用車に衝突して幼い姉妹が亡くなった。

まあ酔っぱらい運転のせいで、はねられて殺されている事件は後を絶たない。


もちろん、たくさん飲むと、生活習慣病、がん、うつ、認知症、内臓疾患などのリスクは、タバコの比ではない。さらに言うと、酔っぱらいの喧嘩など暴力は、そのまま殺人につながせることもある。

そして買い手内でのDV、虐待・・・・・

列挙にいとまがないほどだ。


ほんとタバコは、煙いという副流煙と火事くらいで、タバコの吸いすぎで交通事故は起こさないし、

タバコを吸って我を失い喧嘩したり人を殺したりはしない。


だが、今は、酒よりたばこの方が悪者だ。


本来酒もたばこも禁止が理想だと俺は思うが、まあ裏組織の身としては、こんなわかりやすい

ビジネスチャンスはないわけだ。


俺は、バーの裏の個室に向かって、例のクーデターの進行をチェックした。


奴は、まだ立て籠もっているらしい。


俺は、彼に電話をかけた。


「田中・・どうするつもりだ」


「ああ今成さんですか・・・・僕は、もう主張は言いましたから、

 そうですね・・・もう終わりにしようかと・・・」


俺は、そう今成和夫は、田中達にろ、ロシア製の自動小銃「AK74」と拳銃「マカロフを

それぞれ10丁ほど無償で手配していた。


やつらはバーの客で知り合い、駐屯地になにか復讐がしたいと呟いていた二人だった。


俺は、クーデターをそそのかし、まんまと乗ってきたわけだ。


奴らのおかげで、さらに徹底的なたばこ撲滅運動だが進む。

すると、俺の用意している密造タバコが登場するはずだ。


それで俺は、この時代のアル・カポネになれるのだ。


そして、30分後、テレビの中では、天守閣から白い煙が出たと思うと、自動小銃と拳銃の銃声が1分ほど続いた!


突入だ!


・・・・・・・続く































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