ホワイトポインセチア(岐路2)
私のその結婚は、10年後、バブル崩壊と共に破局。
原因はリストラの挙げ句、ギャンブルに走り DVが始まった。
私は3人の子どもとの生活を選択した。
そして、恋もした。
人を愛する故の苦しみ、女であることの悦びも味わった。
叶わぬ恋に終わったが後悔などしていない。
しかし、人生とは儚いもので‥
いやっ、時として神さまは意地悪をなさるように感じた。
あれほどまでに私を悲しませ子どもたちをも脅かした父親の存在‥
幼い子たちには、どう映っていたのだろうか?
子どもたちの年齢的なものがそうさせたのか!
父親を欲しがるようになった。
そんな折、ひょんなことで6歳年上の男性と知り合った。
DVに苦しめられていた長年の悪夢を考えると男性不振にもなっていなかったわけでもないが
これほどまでに優しい男性がこの世に存在していたのかと
私は再婚に踏みきった。
しかし、なぜなのか
またしても私に悪夢が襲いかかったのでした。
この年の私は疲れが頂点に達していて激動の人生に置かれる運命だったのかもしれない。
今、考えると。
娘の高校受験を皮切りに近所に住む末期ガンの母を看とり、最終的に私を襲ったのは信じて再婚した主人の五年目に裏切りが発覚した矢先だった。
仕事も忙しく、分刻みの忙殺な日々を送っていた私。
主人は、ギャンブル嫌いの私に内証でギャンブルし
カードキャッシングで莫大な借金をし、挙げ句の果ては、私のカードも使用していた。
子どものこと、母のことで頭が一杯だった私を裏切ったのです。
そんなことが分かり、離婚も考えた。
頼みの綱である母も他界し3人の子どもを抱え、私には精神的に頼る場所がなかったのかもしれない。
どんな亭主でも傍にいて欲しかったのだ。
幸い、主人は、子どもたちに対しては身を粉にして向かい合ってくれていた。それだけが救いだった。
ただ、私の心は冷めきり 心底 許すことが出来ずにいた。
この先の生活が不安でならなかった。
何もかもが厭になっていたのは確かである。