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ランプの精  作者: 音寒琴
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第一章 銭湯での事件4

ランプから出てきたこと総無視の必死の懇願だ。


鼻痔出して気絶の一歩手前なのである。脱衣所に行けば、


自分の服も貸す事も何とかできるし、どうにかなると判断した。


「ん?この時代ではこのかっこが普通だと思っておったのだが、


ちがうのか?みなこのようなかっこばかりしておるゆえ、


わかった着替える事にしよう。この人形が着てる・・」


何かぶつぶつ話しているみたいだがすこしホッとしたところで


「とりあえず誰もいないみたいなんで、脱衣所のほうへ・・。」


とはなしていると、ぱちんと音がしたので、振り向くと、


あの凄い目つきをした、人形とそっくりの服を着た、ファイラがいた。


「これでよいのだろう?」


人形が着てたときはあんまりわかんなかったが、結構可愛い服である


赤くて金色の模様が裾に書いてあるワンピースだった。


ファイラにとても似合っている。


乙宮は、ポッカリと口を空け唖然とした。


「どっからワンピースが?あってゆうか、何故ランプの中から!?」


そうそこなのである、一番突っ込むべき場所は、


「とっとりあえず、湯船から上がって話しましょう。」


ファイラのお湯に浸かりそうな裾を見て、風呂から上がる事にした。


忘れずにマルチャン3号もお湯から取った。


「ふむそうしよう。」


ファイラも賛成したので、湯船からあがりもう一度誰もいないか


確認してから、厳かにプラスチック製の、椅子を勧めた。


ただのプライスが、ファイラが座るとなんか王座にも見えてくる不思議さである。


「それで・・・なんでランプから?てゆうかどうやって?」


やっと確信部分の質問である。


「われはファイラ、ランプに封印されし、火の精だ。

この世に出たのは、300年ぶりといったところか、大体だがな。」


「300年ぶり!!あれ?でも、ランプの精じゃないんですか?」


「ん?ランプの精霊などいたらおかしいであろう。」


「あぁよく考えてみるとおかしいですよねぇ。」


まあ火の精でも、十分に現実離れしているが・・。


「ちょっとそのランプを貸してくれるか?」


「えぁ、はい。」


ファイラに向かってポーンと投げた。


もうすっかり桑田のものとゆうことを忘れている、ぞんざいな扱いである。


それを受け取ると自分のことを説明し始めた。


「私は暇を持て余しておった・・・。


そして、自分の力を過信し、禁忌と呼ばれていた、人間界にきた。


そこで、私は、迂闊にも魔法使いに騙されてランプに封印されてしまったとゆうわけだ。


この模様は、私を封印し、従わせるためのもの、


だがこれでも、聖なるものじゃ、完璧には封印も従わせることもできなくてな


三回ランプを磨いたらでてきて一人に付き3つの願いを叶わせる、


そうゆう契約でわれを縛ったのじゃ。」


ファイラは、軽い口調で言った。だがきっとこれにはつらい過去もあったはずだ。


禁忌を犯した精霊を、助けてくれる仲間はいないはずだし、なんといっても


「・・人間が憎くないんですか?・・。」


僕なら自分を縛って、従わせようとした人間を許せないはずだし、


それを利用してきた人間も許せないはずだ。


「最初は憎くて、恨みもした、だが長い時の中その恨みも薄れてくる。


利用した人間も恨めないのだよ、知っておるか?


人間の中の炎を・・。われは、それを見て、不覚にも感動してしまった。


精霊が作ったきれいな炎ではない、でも、それは、人間の中の、


汚さも、美しさも、すべてを糧とし、荒々しく燃えている。


生命の炎じゃ。無駄話が多かったな・・。


じゃあ契約どうりおぬしの3つの願いをかなえてやろう。」


ランプをっきゅっきゅと磨きながらファイラが言った。


「・・・あのですね・・人間界にはランプの精ってゆうお話があって


その話も、ランプを3度磨くと精霊が出てきて、三つの願いをかなえてくれるんですよ・・・。」


十夜が話し始めたので願いかとファイラが、顔をあげた。


「ふむ・・それは興味深い、私が昔出てきたときの話が、


物語として、受け継がれてきていたのだな。」


でもその十夜の真剣そうな顔に思わず息をのんだ。


「で、何を願うかはずっと決めていたんです・・」


真剣な様子に少しうろたえつつも、ファイラは、先を促した。


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