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蕎麦屋の娘さん

作者: 秋葉竹


  蕎麦屋の娘さん


蕎麦が美味しいのは

みんなが美味しいと云うからではない


なんか

砕けかけた心を

ちゃんとしてくれる気がするんだよね

夏の夕暮れ


夕立の匂いとか

街の草の「みどりさ」とか


すこし

だけだけどね


心をみていてくれる

気がするんだよね


そんな蕎麦屋の娘さんは

かならず

そば湯はいかがですか?

すこし遠慮がちに

すき透るような声で

聴いてくれるのだ



たった一滴の

孤独がそのとき


ポチャンッ


って蕎麦つゆに落ちる



そば湯を飲み干すときの

寂しさにかなり似ているふたりの温もり


その着物を着たような

私の心は

そのとき

たもてなかった悲しみを


なにも

気の利かない人の悲しさで

君に告げてしまうかもしれない



蕎麦を教えてくれなのは


蕎麦の舌を切るような美味しさを

教えてくれたのも


蕎麦が美味しいのは

君がその美味しさを

教えてくれたから


ありがとう

ありがとう


それで

心の深いところで

なにかが鳴ったよ




でも

心配だけはしなくていい


香川あたり発祥の

丸亀製麺を出すまでもなく

私は関西人なので

うどん派なのだから


え────────────っ?




いや、だから

蕎麦屋の娘さんのこと

べつに

なんとも

想ってませんよ、って。


わざわざ

云わせんな。



バカ云うばっかりが、

ただ好きなだけ。








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― 新着の感想 ―
[一言]  私も普段ラーメンだからこそ、お蕎麦屋さんのやりとりが特別っぽく聞こえます。  頼んだのがつゆか、ざるか。どちらで読むかで作品のイメージ、少し変わりますね。  私、ざるで読んでしまいました。…
[一言] まさかオチが来るとは思ってませんでした。 やられた!
2024/08/16 21:25 退会済み
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