姫君の決断 1
ウェアルディア王国が消されてしまうかもしれない・・・・。
王は悲しそうな顔をしていた。
王妃は今まで見たことのない真剣な顔をしていた。
グレイラは何かを思いつめたような顔をしていた。
今までの平和な日常は、こうも簡単に崩れ去ってしまうものなのだろうか?
今が信じられなかった。
めでたいはずの式典の会場は、絶望と恐怖の色へと変わってしまった。
あの平和な毎日は嘘だったの?
いや、違う。
嘘じゃない。
じゃあ何なんだ。
どうして壊れた?
そう何度も自問自答を繰り返す。
けれど答えは出てこない。
何が原因?誰が悪い?どこでおかしくなった?
分からない。
私はこの国が大好き。
――うん、そうだよ。わかってる。
この先もずーーーっとこうしていたい。
――当たり前じゃん。
グレイラや王や王妃たちと幸せに暮らしていたい。
――そうなるものだと思ってた。
国を守るためにどうしたい。
――・・・分からない。
何もしないの?
――何もできない。
どうして?
――死ぬかもしれないんだよ?怖いよ・・。
死ぬときはみんな一緒でしょ。
――いやだ!死にたくない!そんなの嫌だ!!嫌だいやだイヤだ・・・・!!!!
グレイラもきっと戦わない。
だって、私より運動は苦手だって言ってたし
それに、グレイラは頭がいいから戦うことは選ばないと思う。
だから私も戦わない。
それでいいんだよね?
でも、それじゃあ国は守れない。
私、強いでしょ?運動得意でしょ?
みんな褒めてくれたんだもん。
だから、もしかしたら戦えるかもしれない。
でも、でもね。
私は・・・・
いろんな思いが頭の中を駆け巡る。
私はどうしたいの?
分からない。
――でももう決めなきゃ。
決めなきゃいけない。
リリア視点です。分かりにくくてすいません(汗)
リリアはグレイラよりも考え方が幼いかな?何て妄想をしながら書きましたw
次は2人が決断を下すお話です。