運命の歯車
今日は記念すべきウェアルディア国の120周年誕生式典だ。
城の中の者はみな準備に追われて忙しそうだ。
おかげであわただしい雰囲気が漂っている。
「リリア、グレイラ準備はよいか?」
「はい、お父様」
「おおグレイラ、準備はできてるようだな。リリアはどうだ?」
「待ってくださいー!!もう少しなのでー!!!」
「リリア急ぐのだぞ!もう時間がない。」
「はいー!わかりましたー!!」
「はぁ・・・。大丈夫だろうか?」
いつもドジばかりするリリアのことだ、今回もまた何かやらかしてしまうのではないかと王は心配だった。
「・・・ところでお父様。」
「ん?何だグレイラ?」
「・・・お母様は?」
「!!、ああ・・・なんということだ。」
そう言って王はがっくり肩を落とした。
実はこの国の王妃は非常に美しいのだが、リリアよりも自由奔放で、どこかぬけてしまっているのであるのだ。
また、いつものように式典を忘れているか、どっかで遊んでいるに違いない。
「お父様ー!着替え終わりましたー!!」
そう言いながらリリアが走ってきた。
普段は遊んで傷ばかりつけてくる、なんともだめなお姫様だが、ドレスを着るとなかなか様になる。
リリアの容姿は薄桃色の短い髪に、髪の毛の色より少し濃い、ピンク色の大きな目をしている。
世間的にいえば、カワイイに分類されるはずの顔なのに、なぜこんな性格なのだろうと王は嘆いているのだが。
「リリア、やっと終わったか・・・。私はレイニアを探してくる。」
「どうしてお母様を探すんですかー?」
「・・・いや、いつものことだ。では、少し見てくるから、スピーチの練習をしておきなさい。」
「スピーチですかー!?そんなのあったなんて知りませんでしたー!」
やっぱり、と言わんばかりにため息をついて王は行ってしまった。
「・・・リリア。スピーチの練習、してなかったのですか・・・・?」
グレイラがリリアを見ながら言った。
グレイラは水色の髪に、それよりも少し濃い青い目をしている。
だがリリアとは反対にグレイラはきれいに整った顔立ちだ。
「・・・う、うん。」
リリアはたじろきながらそう言った。
グレイラは顔は綺麗でしっかりしているのだが、普段から真面目で非常にクールなため、静かにものを言われると、少し迫力がある。
「全く・・・。私が教えますから、練習してください。」
「はぁい・・・。」
こうして長い式典の一日が始まった。
まだキャラが定まっていない感じですが、がんばります!皆さんの感想などを参考にしたいと思いますので、出来ればコメよろしくお願いします(●^o^●)