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大きなペン、小さなつるはし  作者: ろーみぃ
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プロローグ

こちらも不定期ですがやっていきたいと思います。

よろしくお願いします。

 仄暗い洞穴の、薄ら寒い冷気が過ぎるその奥で、硬い石巌をがつんがつんと、叩いて削る音がする。細かい岩の礫が飛び散って、ぼろりぼろりと崩れ落ち、明らかに岩肌とは異なる色彩の面がひょっこりと顔を出す。赤茶けた色の塊がほろりと人の手によってもぎ取られる。


「うん、良い鉄が取れた!これなら父ちゃんも褒めてくれるね」


 ゆらゆらと揺れる柔らかな石油灯の明かりが少女の姿を朧気に照らす。手に取られた塊は少女の背負っていた鞄の中にしまわれた。中には銀色や黄土色の金属鉱石や紅、蒼、虹色に輝く透き通った鉱物がこれでもかと詰め込まれている。少女が一度歩を進めるとガチリガチリと石達がぶつかり合う音が洞の中を響き渡らせた。

 

 土煙の舞う長い長い自然の育んだ廊下を出ると、緑の豊かな木々と澱みのない澄んだ青空が少女を出迎えてくれる。


「今日も一仕事、いい汗かいた。ここらでご飯にでもしよっかな」


 目の前には大きな切り株が一つ。そこにどっかり腰と如何にも重そうな石がたっぷりと詰まった鞄を降ろすと、肩から下げていたポーチの中から小包を取り出し、美しい自然の景色とともに少女は昼食を楽しむことにした。


「いただきます!」


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