24「睡眠不足はお肌の大敵なのです」
私の体内時計は下手すれば機械より正確だ。まあこの世界、まだそこまで文明は進歩していないのだけれど、それでも5分間のズレしか無い時計を作れるというのは素直に凄いと思う。ちょっと工夫して5分くらいなんとかしろよと思わなくも無いが、調整するのに5分かかってしまうらしい。
……うん、なんとかしろよ。
まあそれはどうでもいいとして、今一番の問題なのが
「……寝れない」
……寝れない。というよりは、眠気が吹っ飛んでいると言った方が正しい。
夕食はたらふく食ったし、酒も浴びる程飲んだ。トイレは既に済ませてあって、12時までは眠気があった。
とはいえ眠気というものは、一度波を過ぎてしまえばどうも効力が無くなってしまうものなのだ。そしてまた6時とかそういう時間帯に波が来る。嫌がらせか。
入学初日から遅刻というのは流石に避けたい。でも、眠れなかったのは私は悪くない。一番の責任は同室であるあの娘だ。
「……はあ」
文句を言おうにも、ついさっき眠ったばかりの彼女を起こすのも忍びない。
というより、落ち着かせる為にぎゅっと抱っこして気付いたんだけれど、目のクマが凄かった。多分何日も寝ていないなってすぐ分かったし。
流石にそれを起こすのは可哀想というのと、あと起きたら起きたでまた騒がしくなりそうだから……ね?
普段ならぐっすり寝ている時間に起きているというのは不思議な感覚で、正直暇を持て余している。窓に映る月は大きく、無駄に大きく、顔みたいなのが付いている。
あっ、目が合った。ヤッハロー。
私が手を振ると月はウィンクで返してきた。私より上手くウィンクしやがってこの野郎、と思わなくもない。
「お目々ぱっちりなのよね……」
本当に時間を持て余している。
……そうだ、同室のあの娘をちゃんと観察してみよう。寝顔とか気になるのよね、それになんだかぶつぶつ寝言言ってるし。
抜き足差し足忍び足、ステルススキルだけならばスネークも顔負けよ! うんごめん流石にスニーキングスーツには負けるわ。
……よし、到着。どれどれ……。
「我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください我が師アルトリムスよ我が罪をお許しください――」
うん、聞かなかったことにしよう。




