11「同性にはモテるのです」
「……というかあんた、オフなのに私に絡んでいいの? 楽にしていいのよ?」
「私は姫様、好きですから」
はいはい、そういうのね。またこういうのね畜生。
私はどういう訳か女によくモテるのだ。これ、私が男なら自慢になるのだろうけど、女なのよね。いや、まだ私に惚れていると決まった訳じゃ無いけれど……前のパターンだとここから惚れられて~とかもあるのよね。
まあ、それはともかくとして……フラジルの口ぶりからするに、モテる秘訣とやらを知っているようだ。これは是が非でも聞き出したい。もはやサキュバスに土下座して頼み込もうかと計画していたくらいなのだら。ちなみに去年は2人のサキュバスに告白された。なんでや。
「男ってのはね、女を守りたくなるの。分かる? そして女は、強いものに護られたいと思うものなのよ」
オフだからってえらい砕けた口調だなこいつ。まあ、城下町のやつらの、私に対する口調大体こんな感じか、あかさらまな恐怖を撒き散らすような奴ばかりなんだけどもね!
にしても、弱いところ……ねぇ。
「姫様が守られるっていうのは、ちょっと想像出来ないですねー……」
「博士、普通王族は守られるものよ」
「王……族……?」
こいつ喧嘩売ってんのか。ネクロが私のこと姫様って呼んでるじゃないの。あれか、そういうあだ名だと思っていたのか。
あらやだ泣きたい。王族らしくないって自覚あるけども。
「冗談……ですよー。だから、そんな悲しそうな顔しないでくださいよ……」
「ふふっ……可愛いですよ、姫様。食べちゃいたいくらい」
「私ノーマルだから! 同性愛とか否定しないけど、私はノーマルだから!」
なんで迫ってくるのよ胸を強調してくるののよあんたもノーマルでしょうが!?
というか、なんで従者の方が色気あるのかしら本当。いや私も色気あるとは言われるけれどもね、同性から。
うん、女の子から告白されてもね。
「なに言っているんですか、このくらい乙女同士の戯れですよ」
先程の戯れはどこへやら、澄まし顔で酒を飲み直すフラジル。
こいつ本当、出来る女風だよなあ……すぐ死ぬから戦闘では期待出来ないけど。
……あれ? 戦闘するの前提で考える私って、乙女としてどうなの!?
ヤバい、女子力が全く尽きている……昔はもっと乙女な思考してたぞ私。
「どうしたんですか、姫様? 飲まないんですか?」
「私のオススメは……フロストドラゴンの肝で作ったお酒、ですよー……死んだみたいに冷たい口当たり、最高です……ヒヒッ」
「ウィスキー、ココアで割って」
「あのー……私のオススメは……?」
博士のオススメなんて怖くて飲めないから無視よ無視。なっ、涙目で見つめても無駄なんだからね!




