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  作者: 北極6号
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□□□□□□□□□□

目の前に箱がある。

それは鈍色をしており金属的な光沢を放っている。手の平ほどの大きさで、持ち上げてみると20kg程はありそうだ。上部には赤色のボタンが1cmほど突き出している。


「押してみようかな…」


そう考えてから俺は手の上に箱を置いて、ボタンを押す。

すると箱はピシっと音を立て、一瞬にして直線の切れ目が一周する。僅かな煙が切れ目から噴き出した後、その小さな箱が勢いよく開いた。

小さな何かが飛び出し、俺の体にぶつかる。


「ぎえっ!」


慌てて手を離すと、ゴトンという音と共に箱が落ちる。しゃがみこんで開かれた箱を見てみると、白い何かが入っていた。


「なんだこれ?」


取り出してみるとそれは折り畳まれた紙であった。それはツルツルとした紙質をしており、ひとつまみ程の正方形となっている。


「紙か。って、そういえばさっき何が当たったんだろう…?」


箱の中から飛び出てきた何かを探すが、辺りにそれらしい物体はない。

刑務所に置いてありそうな簡素なベッドと薄い毛布、箱の置かれていた一抱えほどのテーブルと、あとは天井の中央に貼り付いている直径10cmほどの円形をした電球。他は剥き出しのコンクリートで出来た灰色の床と窓の無い壁が広がっており、5畳ほどの小さな部屋だ。


「なんだこれ…」


正方形に折り畳まれた紙を広げてみる。


「んー、さっぱり分からん」


文字などは一切見当たらず、ただ奇妙な――恐らく植物の絵や謎の図形が描かれている。


「…一旦後回しだ!」


とりあえず紙をポケットに突っ込んだ。

さて、次は何をしようかと考えていると部屋の外でコツコツと足音が聞こえてきた。


「あれ?」


何かが近づいてくる音が聞こえる。逃げることを考えるが、それは叶わない事を思い出す。この部屋には当然扉があり、それは覗き穴や窓は一切なく金属製の頑丈なものだ。そして外から鍵が掛かっているのか内側から開くことはできない。

心臓の鼓動がドクドクと高まり、人形のようにじっと固まって息を潜める。

足音は扉の前を通過し、段々と遠ざかっていった。


「ふぅ、何だか分からんが多分助かったぜ…」


緊張の糸が緩んだ安堵感と共に、俺は息を吐き出した。

そもそもここは何処なのだろうか。その疑問を解く手掛かりになりそうな物といえば、紙に描かれた奇妙な絵と図形、消えてしまった紙と一緒に入っていた”何か”。部屋を隈なく探せば他に何か出てくるだろうか?


「ベッドの下とかさ…」


そう呟くと俺は、ベッドの下に目を向けた。

その瞬間、俺は思わず息を飲んだ。


「え……」

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