水色の日々。
掲載日:2009/11/02
「水色…」
「ん~?」
「…。んーん。何も」
沈黙は好きだ。
ずっと独りだったボクは静寂を好む。
だけど、誰かのいる空間でずっとの静寂は耐えられない。
だって、沈黙は相手の気持ちを読み取る術を与えてくれない。
あ、じゃあ沈黙の事、嫌いなのかもしれない。
…やっぱり難しい。
独りに慣れてしまうと、自分の気持ちさえ詮索しないから、
戸惑ってしまう。
誰かが隣にいるというのは何年ぶりだろうか。
「ねぇ、みず?」
少女の柔らかく心地いい声が耳をくすぐる
「何…」
「あのねぇ…」
そこで少女はうふふ。と笑う
それにつられてボクの頬も緩んでしまう
「いまねぇ、とっても幸せなの~」
少女はクスクスと笑いボクの頬をつついた
「みずも幸せ~?」
「うん、幸せ」
そっけない自分の声が嫌いだ
この愛おしい少女を不快にしてる気がするから。
それから少女の声は聞こえない
きっと夢でも見ているのだろう
彼女にしか見えない素敵な夢…
「あ、バスきた~」
少女が立ち上がり、ぬくもりが消える
「じゃあね。みず。」
「あ…」
「ん?
みずも早く帰らなきゃだめよ~?
女の子なんだから」
少女は笑い手を振る
「ま、またね。」
「あ、うん。またね」
少女は思い出したように呟き、バスへと乗った




