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アブソリュート・イモータル  作者: ぞのすけ
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048

 エルドルト家。

 いつものメンバーがいつもの場所に集まっていた。

「えー、今回の任務なのですが、今回はまたとないチャンスみたいです」

 交渉人はそう言って集まっている皆を見渡した。皆はいつもと変わらぬ表情で交渉人の言葉に耳を傾けている。

「今回、私が得た情報によりますと、首輪の野良犬達は首輪のアップデートをしているようです」

「アップデートと言いますとそれはどういうことなのでしょうか?」

 扉の側に立っていたリンクロッドが尋ねる。

「はい。説明させていただきますと、前回の任務の際、オルカ君が捕まった時に人体実験のデータを取られたと思うのですが、そのデータによって野良犬達の能力が底上げされるようです」

「マジで? それじゃ勝ち目なくない?」

 ナイフを磨きながら興味がなさそうな様子で耳を傾けていたダレンはそう呟いた。

「彼らのアップデートが完全に終了してしまえば希望は少し薄くなるかもしれません。ただ、まだ全員が終わった訳ではないみたいです。

 依頼主の話しによるとブラスフェミーの連中はヴィクトリアとニヒルという野良犬二人を失うのが恐いみたいで、二人が首輪をアップデートする際には残りの野良犬達を護衛につけるようです」

「そこを叩くというわけですか?」

 再びリンクロッドが尋ねる。

「そういうことです。まぁ、実際はそんな簡単じゃないと思うんですけどね」

 交渉人はそう言って苦笑いを浮かべる。

「えー、なんでー?」

 モニカは話を理解しているのか分からない様子で尋ねる。

「護衛をつけるという事は他の野良犬達のアップデートが済んでいる可能性が高いです。どれだけ力が上がったかというのも全くの未知数です。ですので、極力野良犬との戦闘は避け、ヴィクトリアもしくはニヒルのどちらかを殺してください。まぁ、一番は両方殺してもらえた方がありがたいのですが…」

 交渉人がそう言うとニアはティーカップに入った紅茶を口にした。そして、一息つくと口を開いた。

「…今回は全員で行きましょうか。この前のオルカを預かってもらったお礼をしなくてはいけませんものね」

 ニアはそう言うと優しく微笑んだ。

「頼もしい限りです。明後日にはヴィクトリアとニヒルのアップデートが始まります。場所はブラスフェミー第三支部になります。アップデートにはおよそ二週間かかる見込みですのでそれまでに終わらせていただけたら。

 では、私はこれで失礼します」

 交渉人はそう言って部屋を後にした。

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