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58 謎のタイトル

 俺達は、現在カジノ二階にある劇場に来ていた。


 劇場とはいったい何なのか?

 俺は当然行った事はなかったし、シロマも詳しくは知らない。

 知らないという事は、つまり初体験……。

 俺の初体験は、シロマと共に……というのは冗談だ。


 詳しく分からないなら聞けばいい。

 という事で俺達は、2階の案内窓口でインテリ風のおねぇさんから説明を受けていた。


 ちなみに、ここのおねぇさんはセクシーなウサギさんではなく、黒くて恰好いいスーツ的な服装。

 バニーさんもいいが、スーツに黒タイツ姿のインテリ美女もーーグッとくるものがある。

 出来るなら……その黒タイツを履いた太ももで俺の顔を挟んでほしい……。

 


 よし決めた!

 これも絶対買って帰るぞ!

 誰に着てもらおうかなぁ……。



「サクセスさん、ちゃんと説明聞いていましたか?」



 は! なんだって!? 

 聞いてなかった!

 やっちまった! 

 妄想が膨らみ過ぎて、なんも耳に入ってなかったわ。


 俺はシロマの一言で妄想ワールドから現実に戻らされる。



「説明は以上です。それではお楽しみください。」



 いつのまにかおねぇさんの説明は終わっており、シロマの手には、なにやら冊子が握られていた。



「えっと、ちょっと話が難しくてよくわからなかったから、ワンモアプリーズ……。」


「はぁ……。ほんとサクセスさんは、油断すると直ぐに他の女性に目が行くんですから……そんなにあの人がよかったですか?」



 シロマは怒るというより、若干呆れ気味だ。



「い、いや。そうじゃなくて、シロマがあの服を着たらどんだけ可愛いんだろうって想像してたら、何も頭に入らなかったんだ。ごめん。」


「え? 女性じゃなくて服ですか……? そうですか。私は可愛いですか。そうですか……。」



 お! 切り抜けたぞ!!

 やるじゃないか俺!



「いつも言ってるがシロマは可愛い。俺的には超タイプだ。そしてあの服は間違いなく似合う。」


「そ、そうですか。超タイプですか。初めてそんな事言われましたよ。それじゃあリーチュンやイーゼさんよりも、ということでいいんですよね?」



 シロマからの強烈なカウンター!


 しまったあああ!

 深く攻めすぎた!

 これは間違いなくヤバイ質問だ。


 一度放たれれば、間違いなくボマーズロック案件になる事は火を見るより明らかだ。

 シロマは、俺から吐き出されるであろう言葉を、期待した目で待っている。


 あかん、だめだ、なんも浮かばねぇ。



「それは……恥ずかしくて言えねぇっペ……。」



 おい、俺。

 そこで出てくるか田舎っぺの俺!

 しかもやっと出たセリフがそれかよ!



「そうですよね。すいません、失言でした。気にしないでください。それでも嬉しいですから……。」



 シロマは少し残念そうに、しかし頬を赤く染めながらそう言った。

 とりあえずセーフのようだった。



「で、さっきのおねぇさんの話をもう一度頼む。」


「わかりました、では簡単に説明します。ここでは、ミュージカル、踊り子によるダンス、サーカス、マジックショー等の催しが日替わりで行われていて、詳しくはこの冊子にスケジュールと内容が掛かれているそうです。後、開演中は大声で話す事と、飲食をすることが禁止されているそうです。」

 


 ふむ、わかりやすい。

 流石は今北産業代表取締役だな。

 なんでこんなことを知ってるかって?

 聞くな、いつかわかる。



「んで、今日は何が公演されるんだ?」


「ミュージカルのようですね、えっと、タイトルはーー【美少女戦士ヌーウ~暴かれたステテコ仮面の素顔とすね毛】と書いてありますね。よくわかりませんが、面白そうです。」



 なんじゃ、そのすげぇタイトルは……。

 しかしシロマは、めちゃくちゃ期待した目で冊子見ている。



「えっと、それだけか?」


「あ、もう一つあります。あ、これも同じですね。どうやらシリーズ物で今日が最終話みたいです。」


「そっかぁ~、ラブロマンス系がよかったなぁ。」


「いえ、これもラブロマンスみたいですよ? 悲恋って書いてありますから。」



 えぇ! 

 そのタイトルでラブロマンス?

 しかも悲恋?

 作った奴は頭おかしいだろ。



「なんか思ったのと違いそうだけど、ある意味期待できるな。」


「あ、サクセスさんもそう思いますか? しかもこれ、実際にあった話みたいですよ?」



 嘘だろ!

 ステテコ仮面とかどう考えても、変質者だろ……。

 それがノンフィクションだと!?

 んなばかな。



「まぁいずれにせよ、見ればわかるか。とりあえず、一番見やすそうな席に座ろうか。」


 こうして俺達は、謎のタイトルのミュージカルを見る事になるのだった。

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