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『女神様を陥れやがって…!』
『傲慢な王女だ』
『我々の税を返せ!』
『貴殿には失望した。』
『ーーにより、ダリア・サードニクスの王女の位を剥奪し
ーーーーに処する!』
民衆の怒りの声で、罪状を読み上げられているのが聞こえない。
ーーー私が何をしたの?
ーー『ダリアよ…許してくれ』
誰の声かしら?懐かしいような、聞いた事がある声だ。
ーー『首に縄をかけよ』両隣の兵士に無理矢理立たされ、首に縄をかけられた。ーーちょっと待って、なぜ?
いやよ、どうしてなの?
わたしが立つ、小さな踏み台を兵士が蹴り飛ばした瞬間
ーーーやめて!!!
ガバリと飛び起きると、そこはいつものわたしの部屋だった。酷い冷や汗だ。
「ダリア様、どうかなさいましたか?」
心配そうな声の侍女が扉の向こうから声をかけてくる
問題ない、と答えると、静かに扉から遠ざかっていった
2年ほど前から、毎日同じような夢をみている
最初は特に気にも止めていなかったが、徐々に夢はより鮮明になっていき、毎日のように繰り返されるのだ。
少しずつダリアは心を閉ざしていった。
最初は病み気味( ¨̮ )