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日露戦争またの名を高露戦争またの名を第零次世界大戦 【加筆予定】

とりあえずの仮組み。

かなり加筆する予定。

 近代陸上戦とは、塹壕と鉄条網に守られた陣地から放たれる機関銃から歩兵をいかに守るかとという事であり、高天原王国はそれに他国とはまったく違う別の解答を提示した。


 魔法である。


 上空からの攻撃は鉄条網を無力化し、塹壕と機関銃は魔術師が操るゴーレムにて粉砕する。

 その為、かの国においてはこれら魔術師をどうやって守るかを考えねばならなくなり、それ奇妙奇天烈な力押しにて解決してしまった。



 陸上戦艦である。



 日清戦争時、大日本帝国側として参戦した高天原王国軍は、その制空権を利用した航空攻撃にて清帝国を粉砕。

 黄海海戦で敗北した清国艦隊を拿捕した時、清国海軍の巡洋艦『致遠』と『靖遠』を入手した事から始まる。

 なお、この時の高天原王国軍の投入戦力は以下の通り。


 高天原王国派遣軍

  近衛師団

   近衛魔法兵連隊

   近衛魔獣連隊

   近衛石人形連隊

   近衛飛行兵連隊

   近衛妖精族連隊

   近衛魔族連隊


  第一師団

   歩兵第一連隊

   歩兵第二連隊

   魔法兵第一連隊

   石人形第一連隊


  第二師団

   歩兵第三連隊

   歩兵第四連隊

   魔法兵第二連隊

   石人形第二連隊


 兵数合計 五万六千


 この編成は次の日露戦争及び、来るべき世界大戦に備えていた事が後に分かるが、五千ほどの損害を出しつつも戦果を得た高天原王国にとって三国干渉は『傍観していたくせに後から口を出す!』ものとして許せる訳が無かった。

 事実、欧州列強が行った三国干渉に高天原王国が強攻に反対し、


「やれるものならやってみるがいい!

 それをするならば、貴国らの首都を全部焼き払ってくれるわ!!」


 という激昂に、三国どころか清国と日本が宥めた飴という側面がある。

 この巡洋艦を高天原王国は魔法により浮遊化させた事が、陸上戦艦の始まりとなる。


下関条約 (抜粋)

 朝鮮の独立確認

 台湾、澎湖諸島などを日本に譲渡

 賠償金三億両を日本(二億)と高天原王国(一億)に支払う

 日本と高天原王国に清国の最恵国待遇を認める


 三国干渉は後々まで容赦なく尾を引き、第一次大戦参戦を高天原王国が渋る原因となるがそれは後の話。

 閑話休題。

 この日清戦争は世界中の観戦武官の度肝を抜いた。

 無人のゴーレムたちが機関銃と鉄条網をもろともせずに中央を突破すれば、その機動力と耐久性を併せ持つ魔獣達が清国軍を蹂躙し、上空にはペガサス・グリフォン・ワイバーンが乱舞して清国軍の動きを全て伝え続けたのである。

 その脅威を間違いなく直接的に感じたのはロシアだった。

 三国干渉で見せた高天原王国の激昂に内心冷や汗をかきながらも、得た遼東半島の旅順に要塞を建設。

 また、機関銃や砲を上に向ける対空砲を装備して待ち構えたのである。

 その努力は陸上戦艦というゲテモノによって結局無駄に終ったのだが。

 日露戦争勃発時の高天原王国派遣軍の編成は以下の通り。



 高天原王国派遣軍

  陸軍

   第一軍

    近衛師団

    魔法第一師団

    第一師団

    第二師団

   第二軍

    第三師団

    第四師団

    第五師団

    第六師団

 

  空軍

   近衛魔獣隊 三百騎


 兵数合計 十二万


 この時の陸上戦艦は近衛師団所属になっている。

 海軍には手を出していないが、日本の六・六艦隊建造を財政的に支援しており、そのバーター取引として陸軍装備を提供してもらっており、近衛師団と魔法師団を除いた師団は日本の師団編成と装備になっている。

 また、兵士達の半分多くが日系移民の志願であり、その報酬として彼らに高天原王国の国籍を与えることになった。

 話を戻そう。

 かの国にとっても一隻の船を陸上に浮かべるなんて力技は簡単にはできないのだが、それを上回るメリットを日露戦争で証明してしまった。

 船内の主要区画で魔術師が守られるから、周囲のゴーレムたちのコントロールに支障が出ず、歩く速度とはいえ移動する巨大砲台に近づく手段をロシア軍は持っていなかった。

 開戦から一月後、旅順は高天原王国第一軍の航空攻撃と『致遠』と『靖遠』の主砲による要塞外周陣地の粉砕によって陥落。

 拿捕した黄海艦隊とそこに溜め込まれた大量の物資はその後の戦局を左右する事になる。

 半年後、浦塩沖海戦にてロシア太平洋艦隊が日本海軍の手にて壊滅。日本海の制海権が日本の手に落ちる。

 更に半年後には高天原王国第二軍によって樺太が占領され、その後アラスカも占領。ロシア国内に動揺が走る。

 制空権を握っていた高天原王国による航空偵察で何処にロシア軍が居るか分かっていた日本軍は戦争を優位に進め、遼陽会戦、奉天会戦などの決戦でロシア軍を壊滅に追い込み、ロシア軍の戦線は崩壊。

 日本海海戦でバルチック艦隊が壊滅すると、ロシア軍にはもう日本軍の進撃を妨げる手段は持ちえていなかった。

 陸上戦艦の脅威が再び出てくるのはここからである。

 使ったのは、ロシア軍黄海艦隊に所属し拿捕した戦艦ツェサレーヴィチ。

 その強力な火力支援で、ウラジオストクが、続いてハバロフスクが陥落。

 そのままシベリア鉄道を西進しだすと国内の混乱でロシア軍は迎撃が不可能になり、イルクーツクまで占領されてしまう。

 ロシア軍は慌ててシベリア鉄道で数十万の兵を送り出すが、彼らもシベリア鉄道に兵站を握られている以上過度な進撃ができず、高天原王国軍も日本軍の兵站線を越えた高天原王国単独の進撃でバイカル湖を境に戦線が構築される事になった。

 だが、高天原王国の戦意は衰えておらず、世界はかの王国の宣言に度肝を抜かれる事になる。


「かつて、三国干渉の際にわが国は貴国の首都を焼き払うと宣言した!

 それが嘘偽りでない事を、ここに宣言する!!」


 アラスカ経由のドラゴンによるサンクトペテルブルク爆撃。

 王宮や軍の主要区画が灰燼に帰したこの一撃がロシアの継戦能力を完全に粉砕し、欧米列強と日本を恐怖のどん底に叩き落し、戦争は米国の仲介によって講和が結ばれる事になる。


日露戦争

 大日本帝国 三十万

 高天原王国 十二万

 ロシア帝国 百十万


損害(戦死・負傷・捕虜・行方不明含む)

 大日本帝国 二十四万

 高天原王国 六万

 ロシア帝国 六十万


 その後結ばれたポーツマス条約は以下の内容になる。


 日本の朝鮮半島に於ける優越権を認める。

 日露両国の軍隊は、鉄道警備隊を除いて満州から撤退する。

 ロシアは沿海州および樺太の領土を永久に日本へ譲渡する。

 ロシアは東清鉄道の内、旅順-長春間の南満洲支線と、付属地の炭鉱の租借権を日本へ譲渡する。

 ロシアは関東州(旅順・大連を含む遼東半島南端部)の租借権を日本へ譲渡する。

 ロシアはアラスカの領土を永久に高天原王国に譲渡する。

 ロシアは二億三千万両を英ポンド金貨にて日本に支払う。


 日本の完全勝利であるがその内情は、日本を隠れ蓑にした高天原王国の完全勝利である事は誰の目にも明らかであった。

 高天原王国はこの戦争において日本の財政支援もしており、ロシアから得た賠償金の殆どは戦時国債償還の名前の元に高天原王国に流れ込んだ。

 そして、空を押さえられるという事がどういう事なのかを欧米列強及び日本ははっきりと認識し、対空火器と航空機の発展が加速する事になる。


 かくして、第一次大戦という大量殺戮劇の舞台の準備は整った。

サンクトペテルブルク爆撃は多分エンシェントドラゴンが暴れた程度。


10/18 加筆

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[一言] 続きを是非ともお願いします Kindleで出たら購入します
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