変わらない2人
2人とともにこれから通う高校まで歩を進める。
『晴子!私たち同じクラスかなぁ?どうかな?ね!ね!3年間同じクラスがいいよね!』
「ははっ、そうだね。2人と同じクラスだと、これからの学校生活も楽しめそうだ…
それにしても満は元気だね?いいことあった?」
『ん?んー、やっぱり高校生になるってなんか大人になった感じじゃない?だからかな、とっても楽しみ!』
るんるんと、今にも鼻歌を歌いながらスキップし出しそうな満を見ていると笑みがこぼれる。
そんな満とは対照的に充は険しい顔をしていた。
「?充、どうしたんだ、そんな険しい顔をして…」
『ーーー…晴子、お前、最近よく寝れてるか?』
「え?」
充は晴子をじっと見ながら問いかける。
そのまっすぐな瞳を見ていられず、晴子は思わず顔を背けた。
「ね、眠れているよ。なぜ?」
彼らには心配をかけたくない。
その思いから発した言葉だが、彼はその返しに不満があるようだった。
『…はぁ。なんで嘘つくんだよ。
お前の目の下。隈がひどくなってる。
お前、おれたちに気を使うのはやめろよ。何年一緒にいると思ってんだ。』
「…ははっ。やっぱり充には敵わないな。
でも大丈夫。いつもみたいに夢見が悪いだけだよ。」
『…まだ見るのか。あの夢…』
「…あぁ。落ち着いてたと思ったんだが…
ここ最近、より鮮明に見るんだよ。ほんと、呪いみたいだ…
だがまぁ、またすぐ慣れるさ。
心配をかけてすまない。」
心配しているのと、それとは他の感情が混じった顔…
そんな複雑な表情を充は浮かべていた。
『…あんまり、無茶はすんなよ。』
充は晴子の頭をポンっと一回撫でた。
それは彼が昔から晴子を心配している時に行う動作であった。
「…あぁ。ありがとう…」
『2人ともー!遅いよー?早く早くー!』
満も充も変わらない。今も昔も…
そのことを噛み締めながら晴子は駆け足で満の元へと向かった。