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プロローグ 亀裂を超えて

ドゴォォォォン!

轟音が鳴り響き人々は逃げ惑う。にぎわっていた街道は今や惨状とかしていた。あれほど人にあふれ活気だっていた街並みはもうない。食事を提供し談笑に満ちていた喫茶店は脆く崩れ去り、ビジネスマンが働いていたビルは傾き、道には亀裂が走りボロボロになっていた。

そしてその中央にいるのは大男、いや、怪人である。

その容貌はいささか異質である。四肢の関節にはタイヤが、そして胸元にはトラックのフロント部分があり、その全身にひびが走っているのだ。

「ハーハッハッハ逃げろ逃げろぉ」

怪人は逃げ惑う人々を見て笑っていた、そして何か行動を起こそうとしたその時!

ブォォォォン!

街道にエンジン音が鳴り響く!

「なんだ!?」

道の先、逃げる人々の前から何かがやってきたのだ!

「イヤッハー!」

その声と共に何かは人ごみから上空へと飛び出していく!

それは赤いバイクに乗ったヒーローであった。

ヒーローは着地するとそのまま怪人に向かって走り出す!

このままぶつかるつもりだ!

しかし敵も一筋縄ではいかない

「フン!」

怪人が地面に足を強く踏み下ろしたかとおもうと突如新たなる亀裂が走る!

亀裂に阻まれバイクは止まる。

そしてヒーローはゆっくりとバイクからおり敵と対峙した。

その姿は両腕両足胸に赤い色をした近代的なアーマーをまとい頭にはメットを被っている。特徴的なのは左腕でカードを読み込めるようなパーツがついているのだ。

「ヒーロー、見参!」

ヒーローはおもむろに言い放った。怪人はうろたえつつ

「何者だてめぇは!」

と返した。それに対しヒーローは余裕を持ちながらこう言い放った。

「答えてやろう。俺は砕破(さいは)ユウキ、まぎれもない強者だ」

「! 強者ユウキ!よりにもよってお前かよ」

怪人は悔しそうにうに言う。

「どのみちお前みたいな雑魚怪人なんぞに明日はない。さっさと俺に倒されるこったな」

そういうとヒーロー、ユウキは怪人に向かって走り出した!

「俺は雑魚怪人じゃねぇ! この街を破壊しつくすもの、トラックラックだ!」

怪人、トラックラックが迎え撃つ!

ユウキのパンチの猛攻を巨体ながら時に受け止め、時に受け流すトラックラック!

「そこそこやるじゃねえか。だったらこれはどうだ!」

するとユウキは一端距離をとり、どこかから取り出したカードを左腕に読み込ませた!

「slash on charge!」

すると左腕のパーツが叫び、ユウキは全身にエネルギーをまとう!

「オラァ!」

「グッ」

強化されたユウキの攻撃に徐々に押されるトラックラック。そして、

「終わりだぁぁ!」

ユウキがまとっていたエネルギーが右腕に収束する!

「ナックルバースト!」

強大な一撃がトラックラックのフロント部分に当たる!

しかし、その瞬間トラックラックの体中の亀裂からエネルギーが放出された!

「ぐわっ」

「残念だったなぁ」

ユウキは衝撃で数十メートルは吹っ飛んでしまった!

「ちっ、殴ったのは早計だったか。だったらこれならどうだ。来い、村正!」

そう叫ぶとバイクから刀身の赤い剣が射出される。

「これで仕留める。次は一撃だ」

そういうとユウキは再び走り出す!

「そう何度も近づけさせるかよ! くらえ!」

そういってトラックラックは地面を踏みつけ新たな亀裂を作り出した!

「甘いな!」

「なにぃ」

ユウキは不敵に笑いながら続けた

「ヒーローが! この程度の障害で! 足をとめるかぁぁぁ!」

ユウキは足元を見ずに亀裂を避け、飛び越え、近づいてゆく!

そしてカードを投げ剣に読み込ませる!

「slash on charge!」

「一刀、両断!」

瞬間、トラックラックは切られた。

「な、なぜだ… 」

「なぜ? 理由は簡単。俺がヒーローで強いからだ」

その言葉の直後トラックラックは爆発した。

これですべて終わったかと思えたその時!

バキィィン!

空間に亀裂が走る!

「なんだ!? うわっ」

爆発の中から現れた亀裂が大きくなり周囲を吸いこんでいったのだ!

あわててその場から離れようとするユウキだが、

「ちっ足場が悪くて思うように動けねぇ」

トラックラックの攻撃は道を大きく壊し退路が断たれてしまっていたのである。

「このままだとあの亀裂に吸い込まれるのは必定。だったら… 」

そういうとユウキはどこかへと通信を行いそして、

「来い、アクセルレッド!」

自らのもとへバイクを呼び出し

「こうなりゃこのままつっこむまでよ!」

そう言い放ち飛んできたバイクに乗って亀裂の中へと入っていった。











次回予告

「いやー空が青いなぁ」

亀裂を超えた先にあったものは

一面の青空と広大な草原

そして、遠くに見える外壁に囲まれた町であった。

次回!「町に行こうよ」

「ところで、ここはどこだぁぁぁ!」

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