第2章 百合は自由 ~想像の翼広げて~ 妄想の翼でも可
少しでも「百合、書いてみよっかな?」と思って下さる方がいれば、望外の幸せ。
第2章では、百合に興味を持ってくれた方に、百合に関する様々な定義を解説します。
用語解説も行う予定でしたが、定義だけで長くなったので、そちらは3章を追加して行います。
さて、前提として。
初めに言うと、私のスタンスは「百合は自由であるべき」というもの。
至高の概念である百合は、「これは百合じゃない」「あれは百合じゃない」等と狭い定義でがんじ搦めになるようなものではありません。貴方が百合と思うものが百合です。
ですので私がここで解説するのも、あくまで一個人の捉え方であり、あまり重く考えないでください。
あと、「がんじ搦め」と書いて鎖で縛る百合SMなシーンを妄想しました。内緒です。
※ ※ ※
定義その1・百合とレズの違いについて
私自身は、この2つを区別しません。ハードレズ大好きです。
ただし百合原理主義的な人の中には、きっちり区別する人もいるので一般論を。
百合は「精神的な繋がり」、レズは「肉体的な繋がり」とされることが多いです。
人によってはエッチはおろかキスすらも、「それはレズ! 百合とは認めない!」なんてことも。そうなると私の作品は全部、百合ではなくなってしまうのですが。
まあ普通は、あまり区別しないで良いと思います。どっちも素敵、どっちも素晴らしい。
仏教の用語にも「色心不二」という言葉が有りまして、肉体と精神は本来不可分。
愛しちゃったらキスしたくなると思うのですよ。百合か、レズかの違いなんて、精神と肉体、どちらの要素が濃いかであって、厳密に区別するのはナンセンス。
むしろ私はレズ大好きです女の子同士でキスしてちゅっちゅして一線越えて最後まで行っちゃうのを見たら感激のあまり百合汁ブシャー!!
こほん。取り乱しました。とにかく結論としては「どっちでもいい」。これです。
定義その2・TS百合
ここからは3つほど、「これって百合?」とたまに議論される、グレーゾーンなジャンルについて私見をば。
一つ目はTS(トランス・セクシュアル)。男性が女性にある日突然変わったりとかという、性転換のジャンルですね。百合に限らず、「小説家になろう」では人気があるようで、私もなろうで書くようになって、この用語を知りました。
さて、このTS。カラダは女の子、心は、魂は男なわけですが。これは百合でしょうか。
私は、百合だと思います。無論セーフです。
むしろメリットも多いかと。女の子が同性にドキドキする理由として、「心は男だから」は極めて分かり易いですし、こと男性の作家には書きやすく、また男性読者も感情移入しやすい。
初めて百合を書く男性には、おすすめだと思います。
亜種として、古くは「らんま1/2」、今なら「俺、ツインテールになります。」など、変身中など一時的に女体化する「限定TS」というジャンルもあります。これも、一粒で二度美味しい。
あえてデメリットを探すとしたら。魂まで女の子の方が、百合としての萌え純度は高まるかと。すいません、レズ大好きなもので。
定義その3・ふたなり
ふたなりとは、女の子にちん〇んが生えちゃうジャンルナリ。基本エッチなジャンルなので、ここでは深く突っ込まないナリ。
有りか無しか問われたならば……有りナリー!! でもやっぱり貝合わせの方が(以下略)
ここで豆知識。「貝合わせ」とは、女性同士のエッチの暗喩です。え、そんな知識要らない?
定義その4・男の娘
男の娘。それは、「可愛すぎて美少女にしか見えない男子」。たいていは単に女顔とかだけでなく、女装までしてます。女の子として育てられたとか、祖父の遺言で女子高に入学することになったとか、理由は様々。
このジャンルは数年前のPCゲーム「処女はお姉さまに恋してる」(アニメ版、一般向け版では『乙女はお姉さまに恋してる』)がパイオニアとされています。
日本では、古代の英雄ヤマトタケルが女装して敵陣に乗り込んだりとか、何気に古来より続く由緒正しい萌えジャンルだったり。
さて、これは百合なのかどうか。
私としては……「これはこれで萌えるけど、百合とは別物!」です。ごめんなさい。
だってTSと違って、これは肉体も男ですからね。どんなに女性にしか見えなくても、ついてる者を認めない。
でも、最初に述べたように百合は自由。私がどう言おうと、貴方が百合と思うものが百合です。
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さて、第2章では百合に関する基礎知識として、色々な定義を解説しました。
しかし、繰り返すようですが百合は自由です。言ってしまえば、上の解説など全て無視して貴方が一番萌えるものを書けばよいと思います。ただし、女の子同士でキスしてたりすると、私は嬉しくて百合汁ブシャー。