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「大切なもの」

作者: 路傍の紳士

犬の僕と飼い主の君とのお話です。(二番では飼い主視点になっています)建物は壊れてしまうけど、絆は壊れないでしょう。

「大切なもの」


ある晴れた日の午後です 優しい君は僕にごはんを

とてもとてもしわくちゃな笑顔で つくってくれました

君は僕をなでて 「大好きだよ」と言いました

まだ寒い三月の日の これは僕の宝物です


あれが最後だなんて思いたくないけど

風が吹きました


見えないところでつくられた悪魔

波に乗ってやってきた

「大切なもの」、大好きな人の笑顔を

想い浮かべて走りました


ある晴れた日の午後です かわいい君は僕のこと

とてもとても澄んだ目つきで ただまっすぐに見つめました

君は僕の側で どんなに苦しいときも

ただ無言で 座り込んで 僕を見守ってくれました


あれが最後だなんて思いたくないけど

風が吹きました


見えないところでつくられた悪魔

波に乗ってやってきた

「大切なもの」、楽しかった思い出……

波にのまれていきました


めちゃくちゃに崩された大好きな街を歩きます

「死にたい」、そう思っても 君との「大切なもの」探し続けました


やがて生きていた君と 僕は道で出会います

手には古びた首輪が一本 僕を連れに戻ろうとしたのかい

涙ぬぐって

僕が見つけた二人の思い出、渡しました

ひとつ 今にも 壊れそうな

二人の写真を渡しました

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― 新着の感想 ―
[良い点] テンポ良く読めました。 まとめられていて、感動しました。 [一言] 感想、書かせて頂きました。 自分には詩の才能が無いので羨ましいです。 お互い、Smileに良い物を投…
2012/01/17 17:42 退会済み
管理
[一言] こんにちは、ひなたです。 まるで歌詞のような素敵な作品ですね。 この企画にふさわしい、笑顔になれる作品だと思います。 ありがとうございました。
2012/01/15 16:50 退会済み
管理
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