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一目惚れの吐息  作者: 剣持真尋


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第一章・第二章

第一章 高鳴り

 吐息を目にしたとき、恋をしていた。越前理子。放課後の教室でフルートの練習に出くわした僕は、忘れ物を忘れた。

「綺麗だね」声をかけたのは、同級生が気配を感じて演奏を止めたからだ。「ごめん、邪魔した」

「ありがとう」照れて笑った。

 片思いの調べが、通い慣れた三組の空気を色づかせた。


第二章 肉食と草食

「なぜ豚はハンバーガーを食べない?」聡がカウンターで呟く。

「餌じゃないから」僕はポテトのLサイズを頬張る。「飼料にすれば食うだろ」

「違う。お前、ベジタリアンやめろ」

「えっ?」

「肉もちゃんと食えよ」

「さっきのは体型の悪口?」

「豚は褒め言葉。もっと太れ」

 後に僕は彼に食われた。

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