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兆候

 何故か食欲が無かったので昼食は取らずに生徒会業務を行った。

 違和感は特に感じなかった。

 

 妙に冴え冴えとした脳裏で()()()()()()()()()()()()に僅かに不安を覚えた。

 旭の身体は作り変えられている。

 こんな身体で先輩に好いてもらうことができるのだろうか。

 ブレザーの袖を握りしめて俯く。

「せんぱい……」

 窓の外から見える校庭を眺める。

 去年はこの席に先輩も座っていたのだ。

 その記憶に縋りながら、旭は自らの人間性を再確認した。

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