表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冷蔵庫の女  作者: 第六感
2/42

002


結局のところ僕は人を殺したくてたまらない奴だった。感情的でカッとしやすく思いつめやすい。過剰に倫理的でこれしかないと思い込んだら人にそれを押し付ける。しかもなまじ環境に恵まれたために正しさを装うことも得意だった。少なくとも、「僕は何か間違っていますか」と言えるだけの理論武装を備えることは幼くもぜったいにかかさなかった。しかし翻ってみればそれは間違った時にとことん破綻してしまう人生だったということだ。

いまはこんな文章を書いて、書き連ねて、被害者の帰宅しないことを訝しんだ家族や友人によって捜査機関がこの家を発見されることを座して待つ心持である。

まあいくら我らが国の捜査機関が優秀とはいっても、エスパーじゃないのだからこの文章を書ききるくらいの時間はあるだろう。もし書ききれなかったら、その時は仕方がない。潔く筆を折るしかない。案外そのあと機会が訪れるかもしれないしね。獄中作を書く時間は、たっぷりあるに決まっている。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ