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03 看病
その後、私は突然の高熱により倒れた。
三人とも、まさに誠心誠意の看病をしてくれたが、
長年に渡る過酷で孤独な鍛錬と、ぼっち生活によって鍛え抜かれた鋼の精神力は、
高熱に朦朧とした状態でも周囲の状況を把握する能力を失わせることが無く、
つまりは汗ばむ身体を清潔に保つためのアレや、
その他口に出すこともはばかられるアレコレを克明に記憶しており、
つまりは、その、なんだ、
言わせんなよ恥ずかしい、ということ。
数日後、ようやく起き上がれるようになった私は、チーム内の人間関係の微妙にして決定的な変化に気付く。
つまるところ、皆が私に気を遣ってきて、大変に居心地が悪い。