表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/26

23



「待て」


 夜邪狗は先へ進む難升米を制した。


「これより先は慎重に進もう」


「・・・ああ」


 難升米は頷いた。

 馬を降りると、先頭をゆっくりと歩いた。

 

「!」


 彼は後ろに続く三人を手で制した。


「どうしましたか?」


 壱与は尋ねた。


「・・・大軍が!」


「なんだと」


 皆は木陰に隠れて様子を伺う。

 武装された兵士が大軍を成していた。

 兵士の装備から邪馬台国でも狗奴国でもない。

 遠方にはたなびく呉軍の軍旗が見えた。


「・・・・・・」


 夜邪狗は黙考した。


「これは一体・・・」


 難升米は呟いた。


「恐らく、この波乱の首謀者は王の側近である把流であろう、その後ろ盾に呉・・・そしてその同盟国の狗奴国といったところか」


 夜邪狗は分析した。

 それは揺るぎないものと確信している。


「我らはどうすれば」


 難升米は虚空を睨んだ。


「捲土重来・・・が本来、我らがとるべき道だが、それが難しいとしたら」


 夜邪狗は重く言葉を言った。


「では・・・」


 壱与が続く。


「これより即座に行動に移り、壱与様の元に王座を奪還する」


「えっ!」


 驚愕する三人。


「事が公になる前に、我らが正しき道を示す」


「それは・・・」


 難升米には躊躇がみえる。


「そうだ。現状は難しい。だが、このまま手をこまねいていても一歩も前に進むことは叶わぬ」


「しかし、勝算がなければ無駄死にとなるだろう」


「・・・勝算がない訳ではない」


 夜邪狗は言った。


「真か」


 難升米は夜邪狗の言に笑みを浮かべる。


「ああだが、少しの奇跡と壱与様の力が必要だが」


 夜邪狗は壱与に向き直ると、改めて恭しく礼をする。


「壱与様、何卒」


 壱与は大きく頷いた。


「はい。壱与の心は決まっています」


 かくして王位奪還策は決した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ