第4話《魔導・剣技》
「母さん母さん、早く魔法を教えてよ!もう俺待ちきれないよ!」
そう、俺は魔法を早く教えてほしいのだ。
魔法開発‥‥魔法強化‥‥効率化‥ウェヘへ、楽しみだなあ。
「はいはい、わかったわ。そんなに焦らない焦らない。そうねぇ‥‥‥なら、魔法って、どんなものだと思う?」
「ん?魔法って言ったらイメージを形にする現象のことで‥‥‥魔力を変質させた結果が魔法なんだよね?」
少なくとも俺はそう認識してるというか、検証したからな。
あれ?母さんの表情が固まった?
「待って待って待って。魔力の変質はわかるわ。けどそれは私も知らないんだけど!?私が知ってる魔法って、イメージでは使えないわよ!?どういうことなの?」
あー‥‥‥やっぱりか。これはもしかして‥‥‥の可能性として考えていた。とある小説では、魔法の自由度を減らし、統一することで、戦争で兵士を扱いやすいようにしていたしな。
「‥‥‥俺が教えてはどうかと思うけど━━━。魔法って、もともとイメージで使えるものなんだ。母さんと戦っていたとき、レールガンって魔法を使ったんだけど‥‥‥覚えてる?」
「ええ。あの雷魔法でしょう?」
「そう。それね、実は即興で創ったんだ」
「ええ!?‥‥‥これ、論文書いたら表彰されるクラスの偉業よ?」
「まあまあ。そんな事よりそっちの魔法を教えてほしいんだ」
「偉業をそんな事って‥‥‥はあ、もう良いわよ。じゃあ、教えるわね」
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現在の魔法は形体化している。そして、魔法レベルが一ごとに、一つの魔法を習得できるとされている。
《魔法レベル1》ボール系魔法
《魔法レベル2》アロー系魔法
《魔法レベル3》ウォール系魔法
《魔法レベル4》ランス系魔法
《魔法レベル5》ブラスト系魔法
《魔法レベル6》ハンマー系魔法
《魔法レベル7》バースト系魔法
《魔法レベル8》エンチャント系魔法
《魔法レベル9》ビーム系魔法
《魔法レベル10》キャノン系魔法
《魔法レベル1・改》以降‥‥‥属性ごとに変化
例外として、回復などの特殊な魔法は除く。
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「へぇ〜これはこれで覚えたほうが良いかもね。何も知らないよりかは対策が出来るし」
俺の《真理の魔眼》で魔法の種類がわかるようになるし、便利だろうな。
「魔法の基礎は一旦このぐらいにしておきましょうか。あとは‥‥‥生活やこの国についてね。」
生活や国?‥‥‥例えば━━━
「例えば、文化とか、身分?」
俺が思い付くのはこんなものだ。だが、割と重要そうな話。
「そうそう!フィーちゃんは理解が早くて助かるわ〜。それでね、この国━━━というより、この世界の身分制度は、『王族』、『貴族』、『平民』、『奴隷』の四つね‥‥‥例外はあるけれど」
そこは前世とは違って━━━というか、ファンタジー小説によくある設定だな。
‥‥‥ふむ。あとは文化か。
「次は文化ね。まず、私達は今はかなり便利な暮らしが送れているわ。その理由は、『魔導科学』という技術が産まれたからね。これによって魔導具の開発が発展したり、生活水準が上がったりもしたわね。」
おっと、魔導科学とな。知らないものが出てきたぞ?
「母さん、魔導科学って?」
「あぁ、そこからね。じゃあ説明するけど━━━」
説明を聞いた限りだと、前世の科学技術を魔法を使って再現したものだ‥‥‥いや、それには語弊があるな。正確には、『科学技術を異世界用に調整したもの』だと、俺は感じた。
‥‥‥なんかキナ臭くなってきたな。おそらくだが━━━俺と同じ異世界人がいるだろう。しかし、今の俺には用心するしか出来ないのが歯痒いな。
それより、ここからが一番重要なことだ。『魔導科学』は、ここ十数年で産まれたということ。
俺はこの事に、故意的な何かを感じた━━━。
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小難しいことはもう飽き飽きだ!
と、いうわけで、気分転換に運動だ!
今日のメニューは‥‥‥腹筋と背筋か?
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やって参りました本日の企画〜筋トレの極意腹筋・背筋編〜
誰もがやったであろう腹筋・背筋。これをやるコツとして、一番重要なのは、腕の扱い方だと考える。
腹筋は、腕の位置胸の前。そして、体を起こすとき、無駄な力を入れないように意識する。他は、体を捻るというのもアリだろう。
背筋は、とにかく脚を動かさずに上半身を動かす。
両方に言えることであれば、一定のペースを維持し、その上でどれだけ高速で出来るかだ。主にこれだと考えている。
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ふぅ、筋トレも終了だな。
さて、しばらくはこの繰り返し。『次のフェイズ』までは努力しないといけない‥‥‥か。
まあ、時間は早いものだ。頑張って行こうじゃないか!
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あれから〜いく〇もの〜季節越えて〜二年す〜ごした〜
不意に頭に浮かぶこの曲。個人的には割と名曲だと感じている。(伏せ字はまあ‥‥ね?)
ステータスも強化され、魔法もレベルが上がった。
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ステータス
HP【300】
MP【2500】
STR【20】
INT【40】
VIT【15】
MIND【40】
DEX【30】
AGI【15】
《スキル》
《魔力操作・改LV1》
《精神耐性・改LV3》
《魔刃LV7》
《火魔法LV3》
《水魔法LV5》
《風魔法LV5》
《氷魔法LV4》
《雷魔法LV6》
《独創魔法》
(省略します。ここの魔法はご都合主義的に使用します。by作者)
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ははっ、《精神耐性・改》のレベルが異常だって?‥‥‥もちろん理由があるんだよ。
それはな━━━━━『禁断症状』が起き始めたんだ。それも稀に意識を失うレベルの。
‥‥‥原因は解ってる。やっぱり、ゲームが出来ていないことだろう。やっぱり俺はゲーマー。ゲームが出来ない世界は辛かった。
‥‥‥これでも耐えたほうだぞ?
まあ、こんな理由があるから精神耐性のレベルが上がったんだよな。
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「よし、そろそろ剣術の修行をするぞ」
父から嬉しいお知らせが待っていたが‥‥‥今の俺は限界だからなあ。早めに解決したいが‥‥‥
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「さて、木剣を用意しておいたぞ。まずは握りかたを教えるから、やって見てくれ」
「うん。わかった」
そして、俺は握りかたを教えてもらう。
握る時の工夫として、ただ力強く握るのではなく、柔らかく、慣性を制御することを意識することだ。
━━━俺は目を瞑る。さっきの握りかたを意識。剣の軌道は愚直なまでの直線。そこが俺の目指す理想の姿。
剣を振り上げる。振り落とす瞬間だけ力をこめ、あとは慣性に任せる。そして━━━地面に叩きつけられる前に腕を止める。
「━━━ふぅー。」
自分でもかなり良いと思える一太刀が撃てた気がする。
「父さん、どうだった?」
「初めてにしてはかなりうまいな。才能があるんじゃないか?」
おお、それは嬉しいな。よし、少しやる気がわいてきたな。
「ありがとう。じゃあ、これからも修行を手伝ってもらうからね、頼りにしてるよ」
「あぁ、もちろんだ」
さて、剣術の修行が出来るようになったな。またしばらくはこれで誤魔化せるだろう━━━
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あれから数ヶ月。さて、今の俺は━━━
「はーっはっはっはぁー!!やぁっぱゲームはたーのしーいなー!」
そう、俺はゲーム人生を満喫していた。スマホを持ち、全力で生きていたんだ。
「あー、フィーレンは騒がしいな。最近おかしくなってしまったが‥‥‥なあ、リーヴェリア、大丈夫だと思うか?」
「ええ、本人は大丈夫だと言ったもの。きっと大丈夫よ。後、私達の知らぬ間に、何度も気絶していたのでしょう?それよりは今のほうが良いわよ」
両親のそんな話がきこえるが、無視だ無視!
しっかしあの神様には感謝しねぇとな。もしかしたら俺は‥‥‥死んでたかもしれないし。しかもスマホにいくつもオプションがついたからね。
ああ━━━━━なんて素晴らしいんだろう!音ゲー、MMO、RPG、その他諸々!更に課金もゲーム購入も出来る!これだけで俺の暮らしが快適になった印象がある。
あと、ついでに剣術系のスキルを入手した。
さて、ストレス発散だ!しばらく何もしたくねぇなぁ。
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《作者の間》
ゲーマー、最終兵器を手に入れたみたいですよ?
あと、そろそろレベル上げを進める━━━と言うより、ストーリーを進めようと思っています。
これからの予定として、《学園編》、《ゲーム本編編》、《冒険者編》を想定しています。
「そうだな、これからもこの作品を見てくれると嬉しいな!」
「いや、まてまて、お前出るなって言っただろ!?帰れよ!」
「どうどう、落ち着け落ち着け。作者、いいことないぞ?」
「わかってるよ!俺はもともと運が悪いし辛いからここに逃げてるところもあるんだからな」
「お、おう‥‥‥悪いことしたな。さあ、気を取り直して次回!」
「オーケー。『次回、フィーレンがスマホを手に入れた理由、次次回、父との戦闘、一回も使われなかったあのスキルの覚醒』を、お送りいたしたいと思っています!」
「「ここまで見ていただき、ありがとうございました!」」
補足
学園編もゲーム本編編も学園物語ですが、どちらも違う学園です。
あと、もしかしての話ではありますが、冒険者編で完結を予定していますが、終わらない可能性があります。