表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【長編・完結済】ツインスピカ  作者: 遠堂 沙弥
異世界レムグランド~炎の精霊イフリート編~
124/302

第122話 「グレイズ火山、到着」

 ディアヴォロの負の感情に操られていたであろう村から離れて、馬車は走り続けた。

2時間程走ってからようやく休息を取れるようになったが、時計の針を見たらすでに0時を回っている。

殆どの者が満足に休めていないが、これまでと同じように交代制で見張りを立てながら野宿することになった。

それからは今までと同じ・・・朝日が昇ってから朝食を取り、それから再び馬車に乗り込んで走り出す。


「おお〜っ、もしかして向こうに見える大きな山が目的地の火山か!?」


客車の窓から身を乗り出すようにして、馬車の進行方向に見える大きな山を見つけたアギトがそう叫んだ。

リュートも反対側の窓から顔を出して覗いてみると、確かに大きな山のてっぺんから煙が出ている。


「あの・・・、今も火山活動が盛んだったりするんですか?・・・危ないんじゃ。」


不安そうな口調でそう訊ねると、オルフェはあっさりと肯定した。


「そりゃあグレイズ火山と今も呼ばれる位ですからね、・・・まぁ噴火とまではいかないですが。

 地図によればグレイズ火山の西南にある横穴から火山口へと続く洞穴があるそうです。

 私達はそこから、イフリートが存在すると言われている最深部へと向かいます。」


遂に炎の精霊がいる火山口が見えてきたことにより、リュートはより一層緊張が増した。

しかし横を見ると緊張とは全く縁がなさそうに、きゃんきゃんと騒ぎ立てるアギトを見ていたら緊張でドキドキしている自分が何だか馬鹿らしく思えてきて、気のせいか・・・いつの間にか緊張が薄れていた。

火山口へ向けて出発した当初、オルフェに言われていたレベルアップについてはおおよそだが全員がクリア出来ている。


アギトはレベル54、やはり基本能力的にHPと防御力の伸びが良かった。

オルフェから毎日欠かさず行なうように言われていたマナコントロールの修行も、面倒臭がらずに毎日していたおかげか・・・何とかパーティーの足を引っ張らない程度の魔法防御力値をキープ出来ていた。

それ以外は立派な剣士として成長しており、新しく剣技を習得したり様々なスキルも得ている。

地味な修行の時は文句ばかり言っていたアギトであったが、いざ新しい特技や魔法・・・スキルを習得するとそれまでの苦労が全てチャラになる位の達成感を味わって、現実世界にいた頃よりずっと活き活きとした顔になっていた。


リュートはアギトと違って静止世界で修行をしたわけではないので、現在のレベルはまだ48だった。

目標の50にまで達していなかったが覚えたスキルの数は、アギトの比ではない。

遠距離の遊撃タイプから、今では万能タイプと呼べるまでに成長を遂げている。

どんな戦況でも臨機応変に対応出来る術をジャックから伝授され、更に合間を縫ってオルフェやミラからもアドバイスを受けていたのだ。

以前からあまり変わり映えしないのが近距離戦闘が苦手なこと、こればかりは基本能力値であるHPや防御力が低いのが致命的だったので・・・今まで通り地道に訓練せざるを得なかった。

それ以外の成長速度はかなりのものだったので、オルフェからは魔法に関する技術を、そしてミラからは中距離〜遠距離の攻撃パターンや対処法などを教わっていたのだ。

習得スキルの多種多様さは、これが一因していると言っても過言ではない。


ザナハはレベル50・・・特に補助や回復魔法を使う機会が多かったので、取得する経験値も他の者より多く得ていたおかげもある。

基本的に魔法タイプとして修行してきたせいか、やはり魔法攻撃力や魔法防御力の高さは二人の能力値を遥かに凌駕していた。

最もザナハの基本能力から言うと防御力の伸びが良いのが、魔法使いにとっては願ってもないプラスとなる。

それでもパーティー全員の命を預かる大事な役回りとなるので、常に後衛に位置して味方の体力や戦況をよく把握する立場にいなければならない。

特にこの火山地帯での戦闘では、ザナハの水属性には最後まで世話になるのでとても重要な存在であった。


ドルチェはレベル51、殆どザナハと大差なかったがドルチェの能力のポイントはドルチェ本人よりも武器にある。

ドルチェの武器であるぬいぐるみは、個別に使用してぬいぐるみ自体のレベルを上げないといけない・・・というのが一番のネックだった。


くまのぬいぐるみ「ベア・ブック」は使い勝手が良いので使用回数が多く、他のぬいぐるみよりもレベルはだいぶ上がっていた。

簡単に言えばアギトのような接近戦タイプで、体術系の特技やスキルを習得している。

ベア・ブックを装備することにより、ドルチェ自身にもHPと攻撃力と防御力がプラス20%補正されるのも魅力的な能力だ。


かえるのぬいぐるみ「ケロリン」は基本的に水属性の魔法タイプで、今回のような火属性を相手にする地域では今まで以上に使用する機会が増えていた。

ケロリンを装備することによってドルチェ自身に水属性が付加され、普段は打撃系の攻撃を苦手とするケロリンだったが火属性相手の敵ならばそれなりにダメージを与えることが可能となっている。

使用出来る蘇生魔法も何種類か習得し、初期の段階では味方一人をHP30%の状態で戦闘不能から蘇生させる「リザレクション」しか使えなかったのが、今では戦闘中に一度だけ戦闘不能状態から自動的に蘇生させることが出来る「リヴァイブ」という魔法を

習得出来て、パーティーの要にもなれる程の能力を身に付けていた。

ケロリンを装備すると、ドルチェ自身にMPと魔法防御力がプラス20%補正される。


ねこのぬいぐるみ「ケット・シー」は、回復・補助魔法専門のぬいぐるみである。

こればかりはパーティーにザナハかミラがいない組み合わせの時にしか装備する機会がなかったので、あまりレベルは上がっていなかった。

それでも補助的な役回りとしては非常に重宝するので、装備した時にはめざましい活躍を見せる。

おかげで初歩的な回復魔法から、敵・味方に影響を与える補助魔法を多数習得している。

ケット・シーを装備すると、魔法攻撃力と敏捷がプラス20%補正される。ドルチェは基本的に魔法攻撃力と敏捷が他の者に比べたら若干低い為、ケット・シーは弱点を補う点でとても優れていた。


いぬのぬいぐるみ「ペス」は、補助的なスキルを多数習得出来るようにドルチェが新たに作ったぬいぐるみだ。

他の3体に比べたら少し地味に思える能力だが、スキルのひとつひとつはとても役立つものばかりである。

防御系のスキルでは、味方をかばうものから自己犠牲で救うものまで・・・味方の生存率を格段にアップさせるものが多い。

補助的なスキルでは、魔物を倒した時や道端に落ちているアイテムの発見や拾得率などを上昇させたり、魔物の気配をいち早く察知して危険を回避する能力など・・・、戦闘に特別関係しないようなスキルを習得したりする。

しかし最もペスの能力を活かすことが出来るのは、ドルチェが装備した時の補正率の高さだった。

HP、防御力、魔法防御力、敏捷・・・これら全ての補正率がプラス40%まで上昇する。


とりのぬいぐるみ「チャッピー」は、リュートと雑談している時に思いついた「青い鳥」の姿をしており、風属性を付加させる特殊な能力を持たせている。

魔力を大量に注ぎ込めば、子供一人分なら背に乗せて飛ぶことが出来る大きさまで成長させることも可能。

レムグランドでは空を飛ぶ能力を持っているのは魔物とドラゴン以外に存在しない、その為チャッピーを装備すればドルチェがその背に乗って敵を翻弄したり、空から風属性の魔法を放ったり・・・自らの回避にも使用出来る。

装備した時は、MPと敏捷がプラス20%補正出来る。


ドルチェの作成能力だと、属性を付加させるもの・・・そして物理攻撃タイプ、魔法攻撃タイプに分類させたものを作った場合どうしても補正能力値がプラス20%までしか上昇させることが出来ずにいた。

ドルチェがぬいぐるみ作成に一番重点を置いているのが自身の能力値の上昇よりも、ぬいぐるみ自身の能力値を中心にしているところが大きい。


オルフェ、ミラ、ジャックに至ってはその能力の高さはまだまだ未知数に近かった。

・・・というより、これまでの道中は4人のレベルアップを中心とした戦闘訓練だったので師匠達が積極的に戦闘に参加することが少なかったせいもあり、その実力の全てをアギト達は目にしていなかったのだ。

しかし時折現れる戦闘テロップをちら見すると、オルフェはレベル91、ミラはレベル73、ジャックはレベル84という数字が目に映った。

この世界の人間的なレベルでいくと、これはどうなんだろう・・・とアギトは思考が停止しそうになっていた。

しかし数字的に見ると、もっと死に物狂いで修行すればもしかしたら師匠達のレベルに近い内にでも追いつけそうな勢いなんじゃないかと思ったが、そこでオルフェから絶望に近い内容を聞かされる。

何でも人間レベルでいくと、戦闘レベル50を超えたらそこからなかなかレベルが上がりにくくなるのだそうだ。

どんなに戦闘を繰り返しても、経験値を稼ごうと思ってもそこから先は取得経験値がガクンっと落ちてしまうという・・・。

相当な戦闘訓練と年月を積み重ねていかないと、普通の人間ではレベル60の壁は相当高いらしい。

しかももっと絶望的な話で、せっかくレベルを50まで上げてもそこから全く修行しなくなると・・・徐々にレベルが落ちて行くのだそうだ。

そう考えると退役してからこれといった戦闘訓練を行なっていないはずのジャックが、レベル80をキープしているところを見ると・・・尊敬に値する。

というか、一体どんな日常生活を送っていたのだろうか・・・と疑いたくなる気持ちも隠せない。


そんな破格なメンバーで、遂にグレイズ火山のふもとまで到着する。

馬車が止まって客車から降りると、まずは辺りを見回す。

ものすごく暑い・・・、第一印象はそれだけだった。

3メートル先ですら、透き通った炎のようにゆらゆらと陽炎が見える。

更にその向こうには・・・、一体誰が作ったのか一軒家とも取れる位の大きさの小屋がぽつんっと建っていた。


「どうやらこの火山口まで到着した歴代の神子達が、イフリートとの契約の旅に立ち寄った小屋・・・でしょうね。」


ミラがそう呟くと、その小屋が休憩に使えそうかどうか確認する為・・・全員で小屋まで歩いて行った。

しかしアギトはうだるような暑さの中「あ〜あ〜」言いながら、覇気のない文句を言う。


「そこそこ作りが良くてもこの暑さじゃ、どこで休憩しても体力奪われそうじゃん・・・。

 クーラー完備なら話は別だけど・・・。」


そんな都合の良いことは絶対有り得ない・・・と十分にわかっているからこそ、余計に暑さを感じてしまうのかもしれない。

だがオルフェはこの暑さの中、不自然な位に涼しげな表情をして・・・笑顔で言葉を返した。


「こんな熱帯地方で昼寝をしたんじゃ干からびてしまいますよ。

 もう忘れたんですか?

 ここは火山口の近く・・・、つまりすでに火のレイラインに入っているんですよ・・・私達は。

 恐らくあの小屋は、別の場所に移動するトランスポーターを設置する為に用意されたんでしょうね。

 あの小屋に洋館へと繋がる魔法陣を描けば、いつでもこの暑い火山口と涼しい洋館を行き来出来るようになりますよ。」


それを聞いたアギトはさっきまでの気だるさから一転・・・素早くオルフェのマントを掴まえて、凝視するように血走った眼差しで要求し始めた。


「それならさっさと魔法陣描いてくれよっ!!

 ほら描け、やれ描け、さっさと描け!!」


飛び付くような仕草をしながらねだるアギトに、生きた汚物を見るように侮蔑した眼差しでオルフェが顔を背けながら言い放つ。


「近づかないでください、暑苦しい・・・っ。

 私もこんな場所に長居は御免ですからね・・・、小屋の様子を見に行ってからすぐにでも魔法陣を描きますから・・・離れなさい。

 君の存在そのものが暑苦しい。」


放つ台詞とは裏腹に涼しげな表情のまま、さらりと酷い言葉を言い放つオルフェだったが今のアギトにはそんな侮辱の言葉も届いていなかった。

とにかく一刻も早く・・・息をするだけでも、喉が焼けそうな暑苦しい場所から解放されたいと思う気持ちで一杯であった。

それはアギトだけではない、他の者も同じ気持ちである。

気がつけば、さっきから誰一人として会話を始める者がいなかった。

みんな視線は地面を向いて、全身から滝のように流れ落ちる汗を拭き、うちわ代わりに食器のトレイで扇ぐも顔にかかるのはかき混ぜた熱風が当たるだけだった。

少しでも早く魔法陣で移動したい・・・という気持ちからか、小屋に向かうオルフェにアギトもついて行く。

気温50度はありそうな場所に建っている小屋だ、ドアノブは火であぶったように熱を持っていたのでオルフェはマントで手を保護しながら、ギィ〜ッとドアを開け放った。

外観から見てもわかったことだが、小屋の中はかなり広かった。

しかし中はがらんとしていて、テーブルもイスも・・・何もない。

だだっ広いワンルームといった感じで、やはり中も相当暑かった。


「・・・・・・。」


アギトとオルフェは、暑さの余り幻覚か・・・もしくは蜃気楼でも目にしているのかと思い、絶句していた。

半目で・・・若干呆れたような表情になりながら、二人は小屋の中央に倒れている物体に視線をやる。

その物体は2つ・・・。

1つは赤と黒の鎧に身を包んだかなりの巨躯きょくで、頑丈さを誇るその鎧がこの地域では災いして・・・全身から湯気が立ち上っていた。

もう1つは、緑色のローブを着た白髪の老人が・・・やはりゆで上がっていた。


「・・・出直しますか。」


そう言ってオルフェは、そのまま何も見ていなかったかのようにしれっとした態度で再び小屋のドアを閉めようとした、永遠に。

だが意識だけはきっちりとあったのか、オルフェの言葉に過剰反応した2つの物体が台詞につっこむ為にがばっと起き上がった。


「待てぇーーーいっ!!」


「誰のせいでこうなってると思っておるんじゃあーーっ!!」


しかし・・・、熱中症にかかっているところに突然起き上がったせいで二人は再びぱたりと倒れて、意識を失ってしまった。

頭を押さえながらオルフェが大きく溜め息をつくと、またもや平然と残酷なことを言い放った。


「こんな所にのさばられたら魔法陣を描けませんね。

 仕方がない・・・、アギト。

 ジャックと二人でこのゴミを、その辺に捨てて来てもらえますか?」


「えぇ〜・・・、この暑いのに〜!?」


アギトは倒れている二人をゴミ扱いしたことよりも、暑い中・・・重労働を課せられることの方に反論していた。

さすがに不憫ふびんに思ったジャックが、後から現われてオルフェを諌めようとする。


「おいおい・・・、一応重症患者なんだから丁重に扱えよな・・・。

 どれ・・・とにかくこんな状態のままにしてたら体調は回復しないから、とりあえず馬車の中に連れて行こう。

 そこで水分補給と応急処置を施せば、何とかなるだろう。」


そう言って倒れている二人の方へと歩み寄ろうとしたその時・・・、ジャックの顔色が変わった。

差し伸べようとした手が止まり、気のせいか・・・小刻みに震えているように見える。


「・・・?

 どうかしたんですか、ジャックさん?」


不審に思ったリュートが、ジャックの側に駆け寄って顔を覗きこもうとした。

リュートの目に映ったのは、ジャックの顔がとても困惑したような・・・恐怖とはまた違ったが、まるで親の仇にでも鉢合わせしたかのような・・・怖い表情をした師匠が、そこにいた。

ジャックのその様子にオルフェも承知しているのか・・・、黙ったままで何も語ろうとはしない。


「・・・誰?・・・知り合い?」と、暑さのせいで思考がうまくまとまらないせいかアギトが呑気に尋ねる。


ジャックは疑うように、信じたくないような震えた口調で・・・呟いた。


「ヴァルバロッサ・・・っ!!

 どうしてお前が、こんな所に・・・っ!!」


ジャックの言葉に、素早く反応したのは・・・ミラだけだった。

黙ったままで動作としては反応を示さなかったオルフェと異なり、ミラは瞬時に拳銃を両手に構えて倒れている二人に照準を合わせる。

その反応に驚いたザナハは、小屋の中で倒れている人物を確認する為に覗きこもうとするが・・・ガードとして付き添っているミラがそれ以上、光の神子であるザナハを近づけようとはしなかった。

しかし・・・、拳銃を構えたミラの様子もおかしくなる。

やはりジャック同様・・・、構える手に力が入らなくなってるのか銃口がわずかに下を向き、その視線は老人に釘付けとなっていた。


「まさか・・・、嘘ですよね・・・!?」


「何だよ・・・、一体あいつらが何だってんだよっ!?」


意味ありげな3人の反応にわけがわからず、とうとう置いてけぼりを食らったように感じたアギトが不快感をあらわにする。

オルフェ、ミラ、そしてジャックと・・・順番に視線を送りながら、誰かが答えを言うまで目配せをやめなかった。

やがて・・・ミラがみんなの代わりとでも言うように、先に説明しようとする。

その口調は、説明というより自分自身にも確認させるように・・・そんな疑わしそうな口調で言葉を発した。


「あの二人はルイドの部下で、・・・今現在の4軍団の・・・軍団長ですっ!」


ミラの言葉に、アギト、リュート、ザナハが驚愕して倒れている二人に目をやった。

しかし驚いたのは最初だけで・・・、やがて今の状況をしっかり見据えたアギトが呆れた眼差しで二人を見下した。


「つーか・・・、敵の軍団長って・・・もしかして馬鹿なのか?

 こんな暑苦しい場所に、こんな暑苦しい鎧で完全武装する馬鹿・・・普通いねぇだろ。」


アギトの言葉に、誰も笑いはしなかった。

相手が・・・ルイドが差し向けた刺客であることはわかったが、それ以上に疑問に思うことがあったからである。


オルフェはどうだかわからないが、少なくともジャックとミラ・・・。

この二人はどうも、軍団長の二人を以前から知っている風にしか感じられなかったのだ。

それも、ただ敵として知っている・・・というわけではない。

二人の反応からして、それ以上といっても過言ではない・・・とても密接な関係にあるような、そんな感じだった。

全員が言葉を失う中・・・、それでも自分の感情に素直な・・・我が道を行く性格のアギトは今の空気を全く無視して言葉を続ける。


「なぁ・・・、とにかく捨ててくればいいんだろ?

 だから早く洋館に連れ戻してくれってば・・・、オレもう限界なんだって・・・!」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ