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彼女は魔法少女  作者: あんぶる
6/7

溢れる力


 凄い!体が軽い魔力が溢れて来る。


『く、くそぉ!魔法少女るりめぇ!』


 負ける気がしない!


「ディバインシュート」


『ぎゃああああ!!』


 最近の頭がぼーっとして、力が入らなかったのが嘘みたい。

 多分彼のお陰なんだろなあ、と駆け寄って来る谷口くんを見つめる。


「すごいや虹川さん!圧倒的だった」


 彼を見てると胸がドキドキして幸せな気持ちになる。


「あの...苗字だとバレちゃうから名前で呼んで欲しいな」


「えっ?あ、えっとそうだね」


 谷口くんが顔を赤くしている。


「るり...」


 いきなり呼び捨てでドキリとした。

 彼がまっすぐに見つめてくるので、恥ずかしくて俯いてしまった。


「は、はい...」


 正体を隠さないといけないのはほんとだけど、名前を呼んで欲しくてちょっとズルしちゃった。


「は、恥ずかしいな...」


 顔を上げると更に谷口くんは顔を真っ赤にしていた。


「うん...照れるね」


 それから谷口くんに家まで送って貰った。

 その間、手を繋いでくれないかなとか、もっと一緒にいたいなとかいろいろ考えてしまって、自分は欲張りなんだなってびっくりしちゃった。



〜〜〜〜〜



 昨日の虹川さん凄かったな、前よりも強くなったんじゃないだろうか。

 そんなことを思いながら、早起きしたので早朝のランニングをしていた。


「はあ、はあ..ふぅ」


 自動販売機からジュースを買い、一息つく。

 いつもはもっと長く走るのだが、もう今日はいいかなと思い帰ることにした。

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