番外編IF ある令嬢の裏話
茶会が行われる少し前のお話し
IFのお話し、もし記者が令嬢にインタビューしたら
記者)以降 記) 令嬢) 以降 令)
記者)今日は特別に、殿下の正妃様候補の方にお話をお伺いになりました、まず殿下の事はどう思って居ますか?
令嬢)よろしくお願いしますわ、ええ、もちろん殿下の事を何時も思っていますわ、あの方の横に立つのをずっと夢見てきたのですから、でも、後宮に候補と上がってからまったく、正妃が決まることもなく・・・中々お会いすることもできません・・・
きっとお忙しいのではと思いいろいろと、贈り物や私自身で出来る事をしてみましたわ、でも殿下はきっと照れ屋さんですのね、時には全力で走り出して、出て行かれましたの
照れ屋さんで可愛いですわね~ますます好きになりましたわ。
(思い出したのか、頬をバラ色に染めながら満面の笑みを浮かべる)
記)ほうほう、以外にもご令嬢は積極的なんですね~
令)厭だわ、積極的だなんて・・みなさんやってらっしゃるみたいで、私も参考にさせて頂きましたの、でも最初は中々勇気が出なくて・・・
(恥ずかしそうに頬を染め、持っていた扇子を口元にあてながら)
記)殿下も素晴らしい方ですからオモテになるもの判りますよ、そうそうこれは一部の方しか知らないのですが、等々殿下の正妃様が決まったと、お聞きしました。
(その言葉にピクンと反応する令嬢(背後には黒い何かがごうごうと出てきています))
令)まあ、正妃様がお決まりに?この後宮に居る・・ぶさ・・・お綺麗なご令嬢達のお一人かしら?初耳だわ。
(笑みを浮かべているが、目は全く笑っておらず、扇子でうまく隠しながら)
記)なんでも、宰相閣下のご親戚の方で以前よりご親密な仲とか、今は宰相閣下の館にご滞在で1月後に入城されると聞いています。
(令嬢の様子に全く気付かず、にこにこ答える)
令)まあ、そうなのですね、お会いするのが楽しみですわ~(絶対に追い出してやる、正妃は私の物なのですから)
記)そうですね、ではこれでインタビューを終わります、ありがとうございました。
令)いえ、こちらこそ、いろいろと聞かせて頂けてよかったわ、ありがとう
そうして、記者が帰った後、令嬢は自分の持っていた扇子を叩きつけ、靴で踏みつけながらそばに控えているであろう、侍女を呼びつけた。
「すぐに、お父様にご連絡を、リアの一大事と伝えて頂戴」
侍女が、かしこまりましたと言いながら部屋を後にした後、リアは窓辺から外を眺め、悔しそうに唇を噛みしめた。
「正妃になるのは、このわたくし以外は認めないわ・・・」
そして、令嬢は父も正妃様の歓迎会をしたいので早めに入城を願いたいと頼むのだった。