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正妃様代理やります!

 想像以上の肉食獣系女子の令嬢方に恐怖を感じながら、軽い恐怖症になった王子様に同情してしまった……(合掌)

 同じ女子だけど到底まねできない……と言うかまねしたくないな。


 「そんな状況が続き、結局王子はすっかり後宮から足を遠のいてしまいまして……このままでは王家の存続に関わると、そこで貴族の令嬢方の様な肉食獣の様な女性ではなく、王子が本当に正妃にと考えられる方が現れるまで、正妃様代理になって欲しいのです。

この国では正妃以外にも側室を持つことも許されていますので、後宮もそれゆえ存在します。ですので令嬢方や親達も正妃は無理でも側室にと思うからこそ諦めないのですが、ここで正妃様が決定することで少しは牽制になるのではと考えています。正式に側室を迎えるには正妃様となる方との結婚が終えないといけないことになっていますので」


 ええ~、それって肉食獣令嬢方からの壁になれって事だよね……死ぬよね私、最悪

 でも、給金が良いんだよね、危険な分…


 「ですが、私が正妃代理になったとして、本当に正妃が決まった場合はすぐに入れ替わって問題無いのでしょうか?

それに王子様は女性に対して恐怖を抱くようになっているのに、私が仮初めでも婚約者になっても大丈夫なんですか?

それ以外にも王子様以外の王族の方々も良い顔をされないと思いますので、やっぱり…」


 いろいろ理由をつけて断ろうとした瞬間、クルスはにこっと柔和な笑みを浮かべた。


 「それはお任せください、すべてこちらでサポートします。もちろん危険手当に特別ボーナスもお付けしますので」

「ボーナス!やりますやります……あっ……」


 クルスさんの嬉しそうな顔を見ながら私はただ項垂れるしかなかった……負けた特別ボーナスにつられてしまった。

やると宣言した以上さすがに撤回できない…


 「やるからには、徹底的にやらせていただきますが、状況をすべて教えて頂くのを条件とさせいただきますが、よろしいでしょうか?」


 項垂れながら、絶対に聞かないといけない事を含め約束させた。じゃないと最悪の事もないとは言えない、命かかってるんだから、まだ知らない事聞きたいこともある。


 「ありがとうございます、最悪土下座してでもお願いしたいと考えていましたので、本当に助かります。

もちろん、全ての状況をご説明します。

まず、陛下、王妃様、王子はこの仕事の事は知って居ます、そして妃である正妃様が正式に決まった場合は、蛍殿には表向きは亡くなった事にして頂き、そのままお帰りになって頂く予定になっています。

この国の制度ですが、王子のお妃様は正妃つまり王子妃となりますが、結婚は王子が成人を迎えてからになりますので、今は次期正妃様となります。

一番の問題でもある恐怖症ですが、これは肉食獣の様に来なければ問題はまずは大丈夫かと思われますので、逆に少しでも、免疫を付けて恐怖症が和らげは良いのですが」


 うんうんと話を聞いていた蛍はガバッと立ち上がり、青ざめながら詰め寄った、その迫力にクルスも後ろに控えていた二人も後ずさってしまった。


 「王子様って未成年なんですが?私……2、27歳なんですが…」

 「えっ、蛍殿はそんなにお年…失礼しました、ですが年齢かなりお若く見えますね、お世辞ではなく、それに王子の年齢は19歳ですので来年成人になります」


 後ろで控えていたサフィロの言葉に恥ずかしくなりながらも、一年ほどで帰れる事に安心もしたが王子様の年齢には驚いてしまった。

さすがに王子様は嫌なのではないのかなとちょっと不安になるがもう引き受けてしまった以上は腹をくくるしかない。


 白澤蛍・・27歳

今日から正妃様代理始めます。


 って、それより、一年で花嫁さん見つけられなかったら、どうなるの、帰れないじゃないの


早まった、完璧に早まった……ううう、もう腹くくるしかない、でもボーナスに目がくらんだ自分が憎い~~~

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