後宮での生活 18
「わたくしは、殿下との婚姻をと望むような恐れ多い事は考えておりませんでした。
ですが、わたくしの周りで少し問題が起こりまして、不敬罪な事と判っておりましたが、後宮に上がる事で回避できるのではと考えたのです。それに……後宮内でのドロドロした様を見られると歓喜して居たのですが、問題の事がまじかに迫ってきて、何か問題を起こせば回避できるのではないかと、それ故に不本意でしたがあの様な行為に走ってしまったのです」
いや、最後のは絶対願望あったでしょ……口では申し訳ないって言ってるけど、顔がもの凄く良い笑顔です。
そして隠せていません、全力で顔に出ています。
ツッコミどころがありすぎる内容だと思いながら、のんきに紅茶を飲む問題の主たる、レディーミリーに問いかけた。
「それであのような事をなさったのですね、良ければお聞かせくださいませんか、そのご事情を」
蛍の問いかけに、表情が硬くさせながら話し始めた、逃げてきた理由、それは良くある話で結婚をさせられそうになった為、ただ詳しく聞いていくと不憫に思えた……相手の方が
普通なら、相手に難ありで嫌がっているのかなと思ったけど
相手は伯爵家のご子息で家柄も良く、レディーミリーの幼馴染で自分一筋の真面目な青年らしく、浮気の心配もなし、将来有望で顔も良し……どこに問題があるのだろうかと思ったら
「わたくしが望む展開になり得そうにないからですわ、幼馴染は好きですが……浮気の心配もなし愛人との確執もなしではつまらないのです、さすがにわたくしも浮気してくださいとは言えませんし……ですのでそれが嫌で後宮に上がったのです、両親からは戻るように何度も言われておりまして」
あっ、やっぱり……理由はそこなのね……それは相手の方も大変だろうな……
側にいたミリアやルーカスも同情を隠しきれない様子だった、相手に対して
「ミリア、お願い……」
気持ち痛む胃を押さえながら言うと、ミリアは静かに頷き、何処からかロープを取り出し、唖然としているレディーミリーを蓑虫の様な姿に縛り上げた。
いきなりの事に驚きの表情を隠せない様子のレディーミリーに、蛍は柔和な笑みを浮かべた。
「貴女を婚約者候補の元に送り届けてさしあげますわ、無論拒否権はありませんので」
その言葉に、レディーミリーは令嬢らしからぬ動きで、暴れ始めたが蛍は気にすることなく、ルーカスに担ぎ上げるように命じた。
「貴女は悪魔ですか、同じ女性でしたら共感してくれるはずですわ」
「無理です」
真顔で即答する蛍に、悔しげな表情を浮かべながら、さらにまたまくし立ててきた。
「平穏な生活なんて退屈だとは思いませんの? 」
「いいえ、逆にその平穏がどれだけ貴重で大切な物かとしみじみと思って居ます」
平穏な日々がどれだけ幸せなのかと、此処に来て特にそう思う……無職だった事はともかく
精神面では平穏だった……はず
「レディーミリー、現実は物語と同じように進んでいくわけではありません。それにドロドロした世界がずっと続いては心が休まる様には思えませ。後悔するときが必ず起こります、それよりもまずはご自身で平穏な暮らしを体験してみてから考えても遅くないと思いますわ、それに婚約者がいる状況で後宮に上がったのも問題になります。ここは行儀見習いで来たはずが手違いでと言う事にしないといけません」
蛍の言葉に、納得のいかない様な表情を浮かべながら渋々頷いた。
それを確認すると、そのままルーカスに連れて行くように命じ、蓑虫になっているレディーミリーに止めの一言を告げた。
「お届け先は教会ですので、お急ぎくださいね」
その言葉の意味に気づいたのか、また暴れる始めたレディーミリーは担がれたまま、人でなし~と叫びながら後宮を後にした。
そのまま、教会に連行……もといお連れしてすぐに両家のご両親や親族に花婿が勢ぞろいし、無事に結婚式を終えたとの連絡が、感謝の言葉と謝罪が書かれた分厚いお手紙と一緒に男爵家から届けられた。
伯爵夫人となったレディーミリーからも一応感謝すると書かれた手紙と、のろけや恨み言などに加え、あの時読んでいた本はどこの国の物かなど書かれた分厚い手紙も一緒に同封してあったので、そちらは全部は読まないで封印したのは言うまでもない……本の事は忘れてください……
表向き、レディーミリーは手違いで花嫁候補に挙げられてしまい、廊下での行動も婚約者の元に戻る為に行ったことと報告した、その結果……同情も寄せられお咎めなしとなった。
あっ、やっぱり・・理由はそこなのね・・それは相手の方も大変だろうな・・
側にいたミリアやルーカスも同情を隠しきれない様子だった、相手に対して
「ミリア、お願い・・」
気持ち痛む胃を押さえながら言うと、ミリアは静かに頷き、何処からかロープを取り出し、唖然としているレディーミリーを蓑虫の様な姿に縛り上げた。
いきなりの事に驚きの表情を隠せない様子のレディーミリーに、蛍は柔和な笑みを浮かべた。
「貴女を婚約者候補の元に送り届けてさしあげますわ、無論拒否権はありませんので」
その言葉に、レディーミリーは令嬢らしからぬ動きで、暴れ始めたが蛍は気にすることなく、ルーカスに担ぎ上げるように命じた。
「貴女は悪魔ですか、同じ女性でしたら共感してくれるはずですわ」
「無理です」
真顔で即答する蛍に、悔しげな表情を浮かべながら、さらにまたまくし立ててきた。
「平穏な生活なんて退屈だとは思いませんの?」
「いいえ、逆にその平穏がどれだけ貴重で大切な物かとしみじみと思って居ます」
平穏な日々がどれだけ幸せなのかと、此処に来て特にそう思う・・無職だった事はともかく
精神面では平穏だった・・・はず
「レディーミリー、現実は物語と同じように進んでいくわけではありません、それにドロドロした世界がずっと続いては心が休まる様には思えません、後悔するときが必ず起こります、それよりもまずはご自身で平穏な暮らしを体験してみてから考えても遅くないと思いますわよ、それに婚約者がいる状況で後宮に上がったのも問題になります、ここは行儀見習いで来たはずが手違いでと言う事にしないといけません」
蛍の言葉に、納得のいかない様な表情を浮かべながら渋々頷いた。
それを確認すると、そのままルーカスに連れて行くように命じ、蓑虫になっているレディーミリーに止めの一言を告げた。
「お届け先は教会ですので、お急ぎくださいね」
その言葉の意味に気づいたのか、また暴れる始めたレディーミリーは担がれたまま、人でなし~と叫びながら後宮を後にした。
そのまま、教会に連行・・もといお連れしてすぐに両家のご両親や親族に花婿が勢ぞろいし、無事に結婚式を終えたとの連絡が、感謝の言葉と謝罪が書かれた分厚いお手紙と一緒に男爵家から届けられた。
伯爵夫人となったレディーミリーからも一応感謝すると書かれた手紙と、のろけや恨み言などに加え、あの時読んでいた本はどこの国の物かなど書かれた分厚い手紙も一緒に同封してあったので、そちらは全部は読まないで封印したのは言うまでもない・・・・本の事は忘れてください・・
表向き、レディーミリーは手違いで花嫁候補に挙げられてしまい、廊下での行動も婚約者の元に戻る為に行ったことと報告した、その結果・・同情も寄せられお咎めなしとなった。




