表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

1. どこにいるの?

びーえるです。しにたがりです。

流血表現もときどきあります。

地雷の方はブラウザバックをお願いします。

「なんでよ、なんで?」



 大切な、大好きな仲間がいた。

 毎日一緒にいて、ずっと隣にいて、たくさん笑った。辛いことがあっても、居てくれるだけで乗り越えられて、2人でいれば最強だった。


 そう、2人でいれば。


 ひと月前、あいつは突然姿を消した。もちろんたくさん探して、心当たりのある場所はすべて見た。それでもあいつはどこにもいなかった。


 どこにいったの?どこに、どこに!


 隣にいて欲しい人がいない。毎日一緒にいた人がいない。それだけで心はすり減って、1週間が経つ頃にはぼろぼろにやつれていた。


 組織の人間に聞いても、知らぬ存ぜぬでとくに情報は得られなかった。


 そんなある日に聞いてしまった。上司達の会話を。


 曰く、あいつは組織にとって厄介な存在で、もう要らなくなったから捨てた、と。


 あいつとおれは特殊な能力を持っている。特に、あいつの能力は組織のなかでも、強い方で、人の心にも作用する強大な力。

あいつは悪用する気はなかったし、組織のやつらには向かうつもりもなかった。


 それなのに、上司達にとっては、機嫌を損ねてはならない面倒な存在で、のちに脅威となる可能性がある危険分子だった。


 だから消した。そんな言葉が聞こえた。


 まるでなんてことないように、軽い世間話のようにあいつを捨てたと、のたまう。


 殺意が湧いた。


 おれには今、彼奴らに刃向かえる力がある。だけど、いま刃向かえば確実に、首についた制御装置によってすぐに処理される。

 消されないためにも、今は我慢しなければ、抑えなければいけない。


 今消されるのはだめだ。あいつが、あいつが報われない。でも、時間をかけたとして、おれには何ができる?


 ああ、あいつに会いたい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ