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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
旧帝国領編
294/304

284話

今行っている作戦において、ここまでは順調だ。

方法はとはないが、カイの自我をなくさせ、ベリアルを呼び込む。

あまり体力を消費したくなかった死神は一人二役を演じていた、魔王の体から与えていた自分の力を取り戻すと同時にカイを怒らせようとした。


記憶を見ると、ソラがどれだけ優しかったのか分かった。

だからこそ、サイコパスの演技は効果的だろうと判断したのだが、そうはならなかった。

しかし、それも想定して次の手段を考えていたのだ。

それが、ギリギリまでカイを追い込むこと。

リーセスがもうそろそろ動けなくなることを分かっていたため最後の一撃であろうものをわざと受けリーセスをその場に倒れさせた。

そこから人質にすれば必然的にカイを追い込むことが出来る。

そう考えていたのだが、そんなことをしなくてもカイが一騎討ちを申し出てきた。

カイ以外には用はなかったため都合がよかった。


 そして、今に至る。

ここからが本番だった。

7大天使の一柱といっても人間に憑依している形である。

そのため、力は軽減される。

しかし、カイは特殊で転生者であり、死神の目、野生の目という加護を受けている。

体に天使が馴染んでいるのだ。

そのためその力の軽減率は他の人間に憑依するより断然低くなっている。

それが未知数だった。

この世界が耐えられる力で倒せるのか、倒せたとしても上に上がる余力が残るのか定かではない。


こうやって、恩返しだのなんだの首を突っ込むから封印されたのだ。

だから、この世界では悪役にまわって上の世界に上がろうとした。

それも結局今こうやっている時点で崩れている。

本当に悪役ならば、有無を言わさずこの世界を出て上の世界に行っていた。

そんな自分が嫌になりつつ、それでもそうしないと帰ったときに変わり者と呼ばれていたあいつに怒られるのだろうなと、頭にとある顔が写る。

それから、あの子は大きくなっただろうか。

上の世界にやり残したことが頭の中に巡る。


それもこれも目の前の強敵を倒さなければ儚い夢となる。

ベリアルをカイが無事な状態で倒す。

強敵相手にハンデを背負って戦うようなものではあるが、それをなんとかしてきたため天使に封印されることになったのである。

そのため、そこまで心配はしていない。



しかし、このとき死神はとあることに気づいてなかった。

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