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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
旧帝国領編
293/304

283話

「来たな」

一対一になって初めて死神が言葉を発した。

絶えず動いていたカイの体は不自然に急に止まった。

そして、体の調子を確認するように首を回す。

「何か言ったらどうだ?」

死神がそう言うが、その言葉には反応することなく再びカイの体は死神を襲い出す。

その動き方は先程とは比べ物にならないほどの速さである。

それに簡単に対応しながら死神が呟く。

「あくまで関与してないことにしたいわけか。なら、こっちも遠慮なく行かせてもらう」

その瞬間、地震が起こったのかと思うほど地面が揺れた。

いや、世界の危機が地震となってそれを伝えているのである。


「やめなさい」

カイの体を動かす何者かがようやく口を開いた。

「身の危機になると話すんだな」

死神はそのカイの体を動かす何者かが分かっていた。

それは元々死神がいた世界で7大天使として呼ばれていた天使の一柱。

闇を司る天使、ベリアル。

この世界で起きた一連の黒幕である。



ベリアルのしたことと言えば、代表例は自分の封印、監視。


カイの転生への関与。

そして、死神がリーセスを見つけた時にその村の人たちを殺害。

リーセスも殺す対象に入っていたが、それは近くにいたため防ぐことが出来た。

リーセスを見て良いものを見つけたと言ったのは、それだけリーセスをベリアルが警戒していたからである。


ウェンテライウ王国を消すために魔獣をけしかける。

それについてはエルフの能力を使い少しタイミングを遅らせることで、被害を抑えた。

そのついでに、死神の目がどれ程進行しているのかを確かめた。

それの失敗を悟ったベリアルは次の手としてドラゴンの復活を目論む。

リーセスの死神の目に介入し、帝国の皇帝を殺すこととローゼに毒を盛ることを命令する。

その介入にすぐに気づいた私はリーセスが皇帝を殺す瞬間に幻惑魔法をかけ、自らの手で皇帝を殺した。

ローゼに盛る毒に関しては、注意はしていたが、関与しなかった。

リーセスが死神の目の束縛からは離れていることを気づいていたためである。

そもそも、その束縛は将来リーセスがそれで罪を受けないようにするためだったのだ。


命令に従わせないことも出来たが、それだとベリアルに感づかれてしまう恐れがあった。

今行っている計画について。

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