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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
旧帝国領編
288/304

278話

この戦いは僕の目的の2つ共に該当している。

この世界を平和にする、そしてソラのもう1つの体を助けるというもの。


だからこそ、ここまで協力してもらった皆には悪いが、ここからは僕1人で片をつけたかった。

「私は構わないが、お仲間はそう思っていないようだぞ?」

死神の言う通り皆は反対している用だ。

「ごめん、これだけは譲れない」

皆に向かってそれだけ言い1歩前に出る。

「それだけで良いのか?後悔するかもしれないぞ?」

「それは、ない!」

今出来る限りで自我を捨てる。

通常が100とするなら今は半分の50位だろう。

この状態が今の限界だった。

それは、自我を完全に捨ててしまうと戻れなくなり、敵味方関係なく襲ってしまう。

今のこの状態は半分は自我が残っているため敵味方の判断がつく。


戦闘に関してはゲームでよくあるオートモードのような感覚である。

自分の体が別の何者かに動かされているようでありながら、自分で動かそうとするとなんとか動かせる。

それなら、初めからそれで戦えば良いというわけではなく、しっかりデメリットもある。

1つは消耗が大きく、長く持たないこと。

初めから使っていたら今ごろはもう動けなくなっていただろう。

もう1つは攻撃を受けると、その攻撃を放った人をと判断してしまうこと。

皆で戦うときはもしかすると、流れ弾が当たってしまうかもしれない。

そんなとき、おそらく瞬間的に敵がその流れ弾を撃った仲間に切り替わる。

一応体を動かせるだけの自我を残しているといえど、手間取ると自滅してしまう可能性まであった。


そして、ここまで使わなかったのにはもう1つ理由があるのだが、上手くいっているのか定かではない。

リーセスの最後の攻撃がどうだったのか、それにかけるしかない。



死神は余裕綽々という雰囲気で構えている。

そこに余計な力は入っておらず、ただ、武器を持っているだけに見えるが、実際のところ隙は一切ない。

そして、こちらが動かないと始める気はないのだろうということが、分かった。


50の自我で押し止めていた体が動き始める。

後はただ、リーセスの最後の攻撃を信じてその兆候を待つだけだ。

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