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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
旧帝国領編
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265話

リーセスが一人死神と戦っているが、戦況は徐々にリーセスが押されてきている。

先程からレイが回復魔法を試みているが、上手く届かないようだ。

人の領域を越えた動きに魔法が対応出来なかったのだろう。


「私も前線に加わりましょうか?」

カリアさんが話しかけてきた。

確かにカリアさんは獣人であるため力がある。

相手が通常の相手ならば僕やリーセス、リゼイルさんよりも適任と言えるかもしれない。

「カリアさんには後で仕事があるから、それまで温存しておいてください」

死神が相手となるとカリアさんには荷が重い。

それに、恐らくカリアさんがいなければ勝ったところでという感じになる気がしている。



リーセスは体の悲鳴を無視し動き続けていた。

リーセスがもう一つの案としてカイの野生の目を発動した状態で共闘するというものがあった。

それをしなかった理由は単純で今度は恐らく自分がついていけなくなるためである。

それに試したことがないものを実戦で、しかも強敵相手に使うのは危険すぎる。


徐々に幻惑魔法の強化の効果が薄れてきているのを感じる。

結局、未だにこの魔法を使った後は動けなくなってしまう。

だから、根性で動き続けている。

止まれば次動き出すときには切れていそうだから。


それもむなしく体が今の動いている速度に対応出来なくなり走行中の車から弾き飛ばされたように転げていった。

そのリーセスに止めをさそうと死神が鎌を振り上げた直後、その鎌の上部が回転しながら地面に刺さり死神は鎌の柄を振るだけとなった。



リーセスに止めをさそうとする死神の背後から近づきその鎌を切る。


野生の目を発動したからかあっさり鎌を切る事が出来た。

リーセスを早めに助けなかったのは止めをさそうとする時の隙を狙っていたからだ。

リーセスも恐らくそれを狙って一人で戦ったのではないだろうか。

もちろん皆を休憩させる目的もあっただろうが、途中でこちらに視線を送ってきたことでそれに気がついた。


今までの傾向を見ると、死神は鎌の攻撃しかしてこない。

それを考えると鎌を破壊するのが一番だと考えた。

何の仕組みか切ったら鎌が消えたのだが、消えたところで消えなかったところで使えないことには変わりないためどちらでも良いだろう。



鎌を切られた死神は動かない。

警戒しながら構えていると、一瞬寒気がした。

それは、本当に一瞬でそれが終わるとパタンと死神が倒れたのだった。

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