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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
旧帝国領編
251/304

244話

こうして、魔法祭が始まったわけだが、やはり僕たちのクラスの劇は一番初めに行われることになった。


そして、先生たちからはやはりイチオシされていた。

そして、去年の評判もあり、去年よりも人が集まっていた。

客席の後ろには立っている人たちも多くいる。


その場に止まっているため劇を見に来たのだろう。

そんな中僕たちの劇は幕をあげた。



始まりは僕とマイの生活シーン、つまり前回の話の主役の結婚後の話。

そこから出勤していき、同僚のリーセス演じる今回の主役と話すシーンへと移る。


「最近雰囲気変わりましたね」

「人は変わるものだからなぁ」

「きっかけはやっぱり結婚ですか?」

「そうとも言えるけど結婚が全てじゃないぞ」


そんな会話から始まる今回だが、前回の主役、ヒロインである僕とマイはこのシーンで出番は終わりだ。


話の概要はこうだ。

自分を肯定できずに日々変わりたいと思っている主人公。

そんな主人公の同僚に結婚してすごく明るくなり、本当に人が変わったのではないかと思える人物がいたために彼女を作ろうとするという話である。


そして、何人かと付き合った主人公であったが、自分が変わったとは思えず諦めかけた時お店に久しぶりに会う幼馴染みが来て、色々あり付き合うことになる。


そして、最終的にその幼馴染みから自分を認めらたため自分を肯定することが出来るようなる、という話だ。

最後はお決まりの結婚式での誓いのキスで劇は終わる。



すごい拍手と共に劇は終わりを迎えた。

今年は去年と違い劇などの諸々が初日、二日目になり競技系は三日目となっている。

その理由は劇が好評だったためそちらを祝日にした方が良いのではないかという商業的に見た作戦だ。

材料費からみて赤字になれば生徒たちにとっても純粋に楽しかったと言えなくなってしまう。


そういう優しさなのだろうとカイは思っている。



舞台は大成功に終わり、その日の魔法祭もゆっくり楽しむことが出来た。

そうして、家に帰ってきたのだが、やはり魔法祭の話になる。

「今日は、出番が少なかったけど、いつものカイくんだったね」

以前は別人かと思ったという感想をもらったはずだが、今回はその真逆の感想だった。

それは、自分でも自覚していた。

「前回のは前世の僕を誇張したような演技だったけど、今回はイメージ的に今の僕で良いかなって」

前世から比べて明るくなった僕。

結婚して明るくなったキャラクターとかぶっている。

「つい、私も普段通りになりそうになってた」 

なんというか自分がマイの生活の一部になっていることが分かって嬉しかった。

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